社長ブログケヤキの木の下で
2025年3月10日
中古住宅の断熱、耐震改修も選択肢
- こんばんは紙太材木店の田原です。
本日はこんな時間の更新になりました。m(__)m
- さて、今年度の住宅に対する補助は
「住宅省エネ2025キャンペーン」と言います。
目玉はGX志向型住宅で
全ての住宅が対象の補助金になります。
補助額は160万円です。
従来の子育て世代対象の
長期優良住宅(建替え)が100万円
それ以外長期優良住宅は80万円
同じ子育て世代対象の
ZEH水準(建替え)60万円
それ以外のZEH水準は40万円
- Gx志向型住宅の要件は
- 拡大すると
- GX志向型住宅へは子育て世代の建替えの
長期優良住宅の1.6倍の補助金が出ます。
国の思惑は、
新築住宅は極力エネルギーを削減できる住宅だけにしたい
800万戸も家が余ってるんだから
これ以上家を余らせて空き家を増やしたくない
同時に、温暖化ガス削減の国際公約も何とかしたい
(多分今のままでは無理)
選択肢を複数出して
極力高めの性能に誘導したい
なので、補助金もそれなりに差をつけるわけですが
毎年建てられる住宅の数は今後も減っていくわけで、
全体としてCO2を減らすには
既存の建物の省エネ改修にも
もっと予算をつぎ込むべきでしょう。
窓リノベの補助はそれなりに継続してますが、
窓だけ改修では削減効果は限定的です。
- 多くの実務者は断熱改修の手法を熟知していません。
なぜなら、そんな機会も経験も - 今まで無かったからです。
となると断熱改修=窓リノベ(内窓設置)で
お茶を濁した改修になりがちです。
しないよりはいいのですが
剛床ではない家で、
窓リノベだけしても効果は半減です。
在来木造で剛床が採用されるようになって
まだ、20年程ですから・・・
それ以前の建物の場合、
壁の中の気流止めをしなければ
窓リノベをしても効果は限定的です。
改修版
自立環境型住宅への設計ガイドラインには
1階のLDKだけというように
住宅の一部だけ断熱改修した時の
熱損の計算例が出ています。
区画熱損失係数と言いますが
①外気への熱損失
②隣接する非暖房室への熱損失
③壁内気流による熱損失
①から③の合計を床面積で割って
断熱改修した時の熱損失を数字で出しています。
- 国の思惑や時代の流れを見ていけば、
住宅の高性能化は避けられませんが
同時に、価格も比例して上がっていきます。
これからの時代、性能の低い新築住宅は
負債にこそなれ資産にはなりません。
選択肢の一つが、
筋のいい中古住宅の耐震性や省エネ性を上げる
性能改修です。
今現在の基準や補助金を見ると
新築住宅では
断熱性能等級6で十分のように見えますが、
同業の仲間内では
20年、30年と言う先を見れば
断熱性能等級6は最低基準という認識で一致してます。
等級6はUa値で0.46ですが
紙太材木店では平均して0.3前後
仲間内の工務店も同じような数値です。
- これからの時代
新築住宅だけが選択肢ではありません。
中古住宅の断熱改修や耐震改修も選択肢になり得ます。
技術力を見て、
どこに依頼するかを決める必要があります。
区画熱損失係数の計算ができるかどうかも
一つの目安になりますから、
断熱改修を検討する時は参考にして下さい。
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