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社長ブログケヤキの木の下で

2024年10月21日

日本のサッシの特徴とメンテナンスコスト

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    今朝は13度ほど。
    10度を下回る日がいつになるかですが、
    そんなに遠くは無いようです。

 

  • 本日はサッシの話し。
    日本のサッシと欧米のサッシの違いですが、
    木製とか樹脂とかガラスとか色々あります。
    取り付け方も違います。
    サッシ本体につばが付いているかいないかです。
    建物の外壁面にサッシを取り付けるのに
    つばが付いていると取りつけやすいんですね。
    防水上もそのつばの上から防水テープを張るというのが、
  • 教科書になっています。
    そしてサッシを取り付けてから
    外壁のガルバリウムを張ったり
    モルタルを塗ったり
    タイルを張って仕上げます。
    風雨が強ければ雨が壁面にもあたりますから、
    サッシと仕上げ材の隙間から水が入って
    雨漏れしては困りますから、
    つばにテープを張って仕上げるのですが・・・

 

  • 欧米のサッシには、そのつばがありません。
    雨が降らない訳ではありませんから
    つばが無いのには理由があります。
    日本人の感覚では
    サッシは一度取り付ければ一生もので、
    交換なんてつゆほども思わないという感覚ですが、
    彼らは違います。
    家なんて100年持つのが当たり前。
    だからその間に、サッシは必ず交換する。
    だから交換しやすいように取り付ける、です。

 

  • 日本の家は戦後30年程度で
    建て替えられてきたので、
    サッシを交換する必要がありませんでした。
    なので、サッシを交換するなんて
    思いもしない考えなんですね。
    でも100年住むとなると、
    設計思想そのものが違うことになります。
    つばがあると
    サッシを交換する時にサッシの周りの外壁を
    剥がさなければなりません。
    ガルバリウムであれ
    塗り壁であれ
    何であれ
    剥がして交換となりますが、
    その外壁の修理となると足場が必要とか
    20年以上経過していれば
    同じ模様や形のものが無いなど
    不都合が出てきますし、費用も割高になります。
    でも、つばが無ければ
    工夫すれば外壁を傷めることはありません。

 

  • 日本で作られる木製サッシなどにはつばがありませんが、
    日本ではアルミサッシだけでなく
    樹脂サッシには全てつばがあります。
    どのサッシメーカーのものでも、全てつばありです。
    なので30年後、40年後の交換時期には
    足場を含め、それなりのメンテナンスコストが
    かかることになります。
    さてそんな中で、たとえつばがあっても
    外壁が簡単に剥がせたり
    誰もが容易に修理できれば
    その補修費用は安く済みます。
    それは簡単で杉板を張ること。
    ビスで止めてありますから簡単に取り外しできます。
    杉材なら30年後、40年後でも
    日本全国どこでも安価に容易に手に入りますし、
    40年程度であれば
    剥がした杉板はそのまま使えるでしょう。
    最近流行りのガルバリウムでは
    そうはいきません。
    サッシの交換と言うのは
    従来の日本人が持っていない考えです。

 

  • 家の寿命は30年ほど前の日本の家に比べ、
    格段に伸びています。
    いくら性能が高くでも、
    50年.60年と言う長期に渡る
    メンテナンス費用が高額になるような家では
    残念としか言えません。
    服や靴のように身に着けるものであれば
    流行やその時の好みで選んでも
    問題はありませんが、
    それすら年齢、年代によって変わっていきます。
    住まいの外観にも
    流行りと言うものがありますし、
    SNSでは素敵と感じる家の写真は溢れています。
    住まいの外観デザインは大切ですが、

    ファッションではありません。
    30代で家を建てれば、50年住むことになります。
    一時の素敵が
    50年間にどれだけのメンテナンスコストが必要か
    考える必要があります。

 

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