社長ブログケヤキの木の下で
2009年10月22日
お風呂の屋根(土葺き瓦屋根)
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
秋晴れの気持ちのいい天気が続きますね、
今朝も川辺は雲ひとつない快晴です。
さて、お風呂の屋根工事が始まりました、
土葺きの屋根工事を
はじめて見る方もいらっしゃいますので、
ご紹介します。
少し専門的になりますので、
退屈かもしれませんが
お付き合いくださいね。
松田大工さんが桧皮(ひわだと読みます)まで
葺いてくれましたのでそこから
前日に瓦を葺くための泥を運び込んおきます、
ジュラシックパークのトリケラトプスの糞を思い出しますね。
6坪ほどの広さですが、
使う泥は当初は600キロほどになります、
乾燥して順次軽くなりますが
それでも恐らく400キロはあるでしょう
瓦はこのように軒先側から順次葺いて行きます。
もう少し詳しく見ていきましょう。
軒先の瓦は一枚一枚、桟に銅線でからげますが
同時に一枚おきに瓦の山になった部分でも
先に打ち込んだ釘からの銅線で固定してあります。
桟にからげた銅線はズレの予防
瓦の山の銅線は、強風の時の吹き上がりの防止です。
軒先の瓦ですからこういったことが必要になります。
泥はこのようにたっぷりと敷きますが
瓦の裏の形に合わせて厚く泥をかぶせるところと
薄く泥をかぶせるところに分けます
そして
上から押さえつけるように泥を瓦の裏に密着させます。
妻側(登っていく側)の端の瓦はどうでしょうか、
すこしわかりにくいかもしれませんが
瓦の左側に銅線が縦にからげてあるのが見えます
この銅線でも瓦を固定していく事になりますが
これは一枚おきに取り付けます。
次に瓦の右上には鉤型の釘で瓦を固定しているのが
おわかりでしょうか?
銅線のついた釘のすぐ下です。
この釘でも瓦をしっかりと固定します。
最後が、釘に銅線を巻いて瓦の穴から通して
瓦を固定します。
こちらの写真のほうが分かりやすいかもしれませんね。
このように妻側の瓦は軒先側より、
よりしっかりした固定の方法がとられています。
瓦の表面に銅線の穴が開いてて大丈夫?
そこから水が入らない?とご心配な方に
どんな瓦でも
瓦の裏に水が入りますし
結露を起こします
水や結露を起こしても大丈夫なように
防水紙や土、桧皮が敷いてありますから
心配要りませんよ。
さて、問題です。
瓦は下から葺いていきますが
右から葺いていくでしょうか
左からでしょうか?
瓦は隣の瓦にかぶさりますから
ちょっと考えてみてくださいね。
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