社長ブログケヤキの木の下で
2010年8月4日
荏油塗り
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
川辺町のO様邸
造作工事(大工さんの工事)が完了しました。
左官屋さんが入る前に
柱や鴨居、幅木に荏油を塗ります。
左官屋さんが仕上る前に塗っておくと
余分なシミがつきません。
この家には大壁(プラスターボードで柱を隠してクロスを貼る工法)
はありませんので
構造の柱が和室だけでなく
全ての部屋で見ることが出来ます。
つまり一般に言われている洋間はなく、
真壁の家となります。
荏油塗りも全ての部屋を塗る事になりますから
小柳にも手伝ってもらいました。
脚立に登ったり降りたり、
刷毛で塗って、布(ウエス)でふき取っていく
根気の要る作業です。
集成材の柱に薄い板(単板)を張った集成柱でしたら
この作業は必要ありませんが、
無垢の東濃桧の柱ですので必須の作業です。
手伝ってもらった岡本さんの家では
柱の手の届くところまでは塗ってあって
その上を塗り忘れた柱があるそうです。
塗ったところはあめ色の艶のある柱ですが
その上の塗っていないところはひと目で違いがわかるそうです。
自分で塗ったから仕方が無いけど・・・。
と言ってました。
複数の人で作業をすると
どこまで塗ったかを覚えておかないと
分からなくなってしまいます。
部屋ごとに
東西南北
右上から
と決めて、
塗り残しの無いように作業をします。
一昨日からの作業で
ようやく終わりました。
パンツの中まで汗でべたべたです。
これで50年経っても100年経っても
いい色の柱になります。
艶を出すためにはそこに住む人が乾拭きをして
手入れをしなければなりません。
磨けば愛着が湧きますし
柱はそれに答えてくれます。
それでは
皆さん、また明日。
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