社長ブログケヤキの木の下で
2016年11月14日
冬、加湿器は何台必要か?
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今日、明日は雨模様の美濃地方
少しばかり加湿されそうで助かります。
一般の方は相対湿度と絶対湿度がごっちゃになったり
なんとなく%(相対湿度)が高ければ乾燥状態じゃないと思いがちです。
気温3度で湿度が80%なんて聞くと
乾燥とは無縁のようですが絶対湿度は4g
真夏の30度の気温なら15%の湿度になりますから超がつくほどの乾燥状態です。
というわけで
週末の打合せでも話がでましたが
冬の加湿についての話です。
加湿器を使うのはいいけれど
(お金がかかるし、カビが生えるし、面倒だけど)
どれだけ加湿すればいいのかわからない
使っていても肌は乾燥する、目がしょぼしょぼする
お化粧のノリが悪いetc
冬期に乾燥でお悩みの方は多くいます。
冬に乾燥のストレスなく室内で過ごすには
室内空気のなかにどれだけ水蒸気がなければいけないか?
もちろん24時間換気をしてますから
加湿しても2時間に1回家中の空気は入れ替わってます。
お風呂にお湯を入れてるんですが
穴があいていてダダ漏れしてるそんなイメージです。
実は簡単な公式があって
誰でも計算できます。
1時間にどれだけ加湿したらいいか?
必要加湿量と言いますが
換気量x空気の密度(20度で1.2)x(部屋空気の絶対湿度-外の空気の絶対湿度)
換気量は2時間に1回ということは1時間に0.5回ですから
家の容積の半分ということになります。(気積と言います)
35坪の家で160m3ぐらいでしょうか
空気の密度は20度で1.2
部屋の空気の絶対湿度
目標とする部屋の温度と相対湿度で決まります、
室温22度、相対湿度50%を目標にすると
絶対湿度は8.2gほど
(湿り空気線図で確認できます)
外の空気の絶対湿度を同様に求めます。
気温3度で相対湿度が60%とすると2.4gぐらい
さて、これで
屋外が3度で相対湿度が60%の時
部屋の中をストレスのない22度で50%の湿度にするために
どれくらい加湿しなければならないかわかります。
160m3/hx1.2kg/m3x(8.2-2.4)kg/kg
(8.2-2.4)はグラム単位なので5.8は0.0058
結果は
1.1136kg/h
1時間に1.1キロの水蒸気が必要です。
一般に販売されてる加湿器は1時間に300g程度の加湿量ですから
家の中で室温を22度、相対湿度を50%にしようとすると
3台程度は必要ということになります。
しかしこれは計算上での話し
実際は調理や、人体、お風呂などの利用でプラスされる量や
漏気で出て行く量も勘案しなければなりません。
日本の多くの家では気密が取れていませんから
1時間に0.5回の換気量で済むということありません、
C値が0.5程度では漏気量は40%ぐらい増加します。
机上の計算も大切ですが
断熱や気密、換気と言った性能は
詰まるところはその家の施工精度に大きく依存します。
Ua値だけでは冬の過乾燥には対応できません。
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