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社長ブログケヤキの木の下で

2024年6月17日

片流れの屋根だけでは・・・

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    先週は全館空調講座で富山でした。
    横浜組は懇親会の後、新幹線で帰りました。
    9時少し前でも帰れるとか。
    愛知県組は全員宿泊ですから、
    利便性には圧倒的な差があります。

 

  • 最近、平屋がブームで
    平屋専門を謳う工務店も出てきています。
    来年の4月から4号特例が変わって
    2階建ての木造住宅は
    構造と省エネの計算書が必要ですが、
    200m2以下の平屋は新3号建築物となって
    従来通りの申請で建築が可能です。
    構造や省エネの計算書が必要と言うことは
    それだけ手間も時間も費用もかかりますが、
    平屋専門ならそんな余分な費用は掛かりません。
    でも、計算しなくていい訳ではありませんから
    そこのところをお間違えないよう。

 

  • 二階建てと違って平屋の場合、
    東も西も南もお隣の家が建っていると
    日射をどう確保するかに悩みます。
    2階建てであれば吹抜けで日射を確保できますが、
    平屋ではそれが出来ません。
    Ua値ではいい数字が出ても
    暖房費は日射が利用できませんから
    それなりにかかってしまいます。
    北向きの片流れの屋根にすれば
    日射は確保できても、
    太陽光パネルが北向きになりますから
    発電量が落ちることになります。

 

  • 実はこんなルートもあります。
    それは東西に切妻の屋根です。
    建築用語的には妻入りと言いますが、
    切妻の屋根は三角になっていますから
    その三角の部分に窓を持ってくるわけです。
    その面が南に向いていれば、
    そこからの日射を確保することができます。
    もちろん、
    南側の隣家との距離にも制約されますが
    手法としてはありです。
    そうなると、太陽光パネルの発電量が気になります。
    東西に向いている屋根では、
  • 南向きの屋根に比べたら落ちる。
    確かに落ちますが、15%程度です。
    でも、多くの方は南向きにパネルを設置します。
    なので自由市場での売電価格は
    南向きのパネルが発電している時が一番安い。
    現状でも余っているくらいですから、
    ほとんど価格はついていません。
    でも、南向きの屋根の発電が落ちて
    西向きの屋根が発電する頃から、
    需要は上向きになります。
    つまり、南向きの屋根のパネルの発電が少なくなるにつれ、
    売電価格が上向きになるということです。

 

  • 妻入りの平屋は住宅密集地で
    東西南が隣家に囲まれ、
    そこに平屋を建てる場合の一つの解です。
    平屋で南向き片流れの家は
    一条工務店をはじめ
    履いて捨てるほどありますが、
    多くはUa値とパネルの設置が一つの判断基準です。
    しかし、暮らし易さの検討要素には日射
    つまり、お日様の役割がとても多くあります。
    日射を使えるか使えないかで
    自然温度差は何度も違ってきます。
    暖房しなくても暖かい家。
    つまり、年間の暖房費に
    相当程度の差が出てきます。

 

  • 平屋をお考えの方は
    南向き片流れ一択ではありません。
    設計者がそんなプランを提示したら、
    パネルの発電を除いた
    年間の暖房費を聞いてみてください。
    FITの10年が終了した後の方が
    長く住むことになります。
    選択肢は南向き一択ではありません。
    住まいの外観デザインの好みは人それぞれ、
    優先順位も同様です。
    立地条件や住まい方など、
    様々な条件を設計者と相談してみるといいでしょう。
    囲まれた敷地で平屋を計画する場合、
    上記の他にもパネルと日射
    それに室内の明るさをどう検討するかは
    設計者の腕の見せ所と言っていいでしょう。
    こんな東電のサイト​もありますから
    参考にしてください。
    (現状の屋根にパネルを設置した場合)

 

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