社長ブログケヤキの木の下で
2024年2月7日
薪ストーブだからと言って…
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
雲一つない快晴、気持ちのいい朝。
もちろん、氷点下です。
- 打合せ中のリフォーム物件
30年ほど前の大手HMの家ですが、
壁天井は50ミリの厚さのロックウール
床は25ミリのポリスチレンフォーム
畳の敷いてある和室の床は断熱材はありません。
もちろんサッシはアルミのシングルガラス。
全体的な改装なのですが、
工事の内容の優先順位や予算的な制約もあります。
断熱性は上に書いたように
現在の住まいの断熱性から見ると気持ち程度…
もちろん、気密性と言うものはほとんどありません。
住まい手の方も暖かくするためには、
相当程度の熱量が必要なことは分かっていて
薪ストーブの設置を決めておられます。
ただ、上記の断熱性で薪ストーブを設置すれば
家中十分に暖かくなるかは、
計算してみなければわかりません。
薪ストーブの能力(calやW)と
住まいの断熱性(暖房負荷)で計算することになります。
- 家の断熱性が向上すれば、それだけ少ない薪で
住まいを温めることができます。
設計者の課題は薪ストーブを設置したとして、
そのストーブの定格能力にあった家の断熱性を
どの優先順位で
どの程度行うか
つまり、天井、壁、床、窓の各部位の
どこから始めるか
- 壁の断熱性を上げるために
壁を剥がして断熱材を入れるのか
気流止めをするのか
気流止めは上部だけにするか
上部と下部の両方にするのか
サッシは内窓を設置するのか交換するのか
あるいはカバー工法で行くのか
窓の補助金はどの程度出るのか
- 天井や床の断熱材は何を
どの程度の厚みでするのか?
気密はどうするか?
結露リスクは?
様々な選択肢があるわけで
費用対効果も含め、計算する必要があります。
- ある意味どれが一番効果があり、
費用対効果があるかを
様々な要素を検討する訳で、
パズルを解くような感覚でしょうか。
計算だけなら誰でもできますが
経験や勘は、場数を踏まないと得られません。
設計者は
住まい手の思いを尊重しつつ、
住まい手の気づいていないところで
プロとしての
より費用対効果の高い手法を
提案する必要があるわけです。
責任は誠に重いものがあります。
- 因みに、紙太材木店の事務所は薪ストーブ暖房。
- その能力は13.4kwh(2.2kwh6畳用エアコン6台分)
- 20畳の空間です。
- でも、私の足元は事務所の中で一番寒いところ。
- 紺屋の白袴(こうやのしろばかま)ですね…
- 理由も対策もわかっているのですが、デザイン優先?
- .
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