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社長ブログケヤキの木の下で

2018年11月2日

家の断熱性はどうやって決めればいいのか?

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おはようございます、
紙太材木店の田原です。
11月に入り暖房は朝晩必須の季節になりました。
事務所では昨日の掃除(毎月1日は掃除の日)の時に
薪ストーブの煙突掃除をしました。
釣竿のように90cmぐらいの長さの棒を継ぎ足して順次長くしていくタイプで、先端にブラシが付いています。


屋根に上がらずに掃除もできるのですが

平屋の事務所ですからそれほど高くないので、屋根の上の煙突から掃除をしました。
薪ストーブは事務所だけでなく
シュールームにもあるのでそちらは屋根に登らず下から掃除。
もちろん煤で真っ黒になります。
上の写真の奥に見えてるのは、傷んだ枕木の交換をしているところ。
地面に埋め込んであるので掘り出すのにも手間がかかります。
さて、今のところ24時間暖房していませんから
朝起きてエアコンのスイッチを入れると
暖かい空気と冷たい空気の入り混じった風が吹いてきます。
エアコンの吹き出し口からは40度ぐらいの温風が出て
熱を周辺の空気に配りながら部屋全体にいきわたるわけですが、
部屋の空気が冷たければ明らかな温度差となって
体で感じることになります。

冷たい部屋の空気は温風に押されて風となって吹いてくるからです。
その空気の温度差は、
温風が熱を冷たい空気に配ることで時間とともに少なくなり、

いつしか冷たい空気を感じなくなります。
美濃地方の新築住宅の暖房器具はエアコンが主流ですが、
多くの家庭では足元が寒いから同時にファンヒーターを使ってます。
足元が寒い理由は
サッシの性能が低いことによるコールドドラフトによる冷気で、
掃出しサッシの下部に手を置くと冷たい風がガラス面から降りてくるのが分かります。
壁や床や天井の断熱材に何を使おうとサッシの性能が悪ければ、冷気が足元に降りてきます。
次にエアコンやファンヒーターで温められた空気は軽いので浮力があります。
部屋の上部、天井近くの隙間から浮力による圧力で、どんどん暖かい空気が抜けていきます。
抜けていった分、
足元の床、特に壁の一番下の床と接しているところの隙間や
コンセント周りから冷たい空気が入ってきます。
極めて小さな隙間や穴でも、LDK20畳の部屋全体ではその小さな穴や隙間を集めるとそれなりの大きさになります。
上記のことから
エネルギー効率の極めて優れたエアコンは空気を温めて暖房します。

そのエアコンだけで家を温めようとすると

先ず床、壁、天井の断熱材を厚くするのは当然ですが
それだけでは足りないことが分かります。
サッシの性能がどれだけのものかきちんと評価する必要があります。
単にペアガラスだからと言うのは評価でも何でもありません、
性能を数値として捉える必要があります。
更に日本では評価の対象になっていない隙間
つまり気密性がどれだけあるかもとても大切です。
隙間があれば暖かい空気は逃げていきますし
冷たい空気は入ってこようとします。
その逆、冷たい空気が逃げていき、暖かい空気が入って来ることはありません。
足元が寒ければファンヒーターを使えばいいとお考えになる人もいますが、
開放型、つまり燃焼した排気ガスを室内に吹き出すタイプの暖房器具というのは、世界基準ではあり得ません。
北海道や東北で使われるファンヒーターはFF式と言って
燃焼ガスは室外に排気されます。
冬を暖かく過ごすのは何よりも健康のためですが、
それにはまず経済的であることが必要です。
その為の考え方の一つはひと冬の暖房代を先に決めます。
家中24時間、20度で暖房していくらならご自分で納得できるか?
ひと冬の暖房費が2万円ぐらいなら納得できるとして、
2万円で過ごすためには家の性能はどうでなければならないのか?
断熱性は、気密性は、日射取得は、換気性能は、自然温度差は?
と言うように考えていくと、家の性能が自ずと決まってきます。

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