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社長ブログケヤキの木の下で

2019年9月6日

住まいの中に日本の文化的背景の感じられる家とは


玄関の腰掛 鵜沼山崎町の家
おはようございます、
紙太材木店の田原です。

またもや台風が来そう…
しかも、養生の時間は週末の2日しかありませんから
皆で手分けしてすることになりますが、
他の予定も既に組んでありますから
台風の当たり年は堪忍してほしいですね。
日本の住宅の室内。
30年ほど前までは、洋風の外観の家でも和室がありましたが
今では和室は絶滅危惧種と言っていいほどです。
住宅雑誌に出てくる家の多くには和室はありません。
ある意味、淘汰されたと言っていいかもしれませんが
畳は意外に健在で、
畳コーナーや小上がりなどで利用されてますし、
ちょっと横になるのにソファーより畳と言う方も多くいます。
そうはいっても住まいの中の「和」的な要素はどんどん少なくなって、
室内だけ見ればホテルの中かと思うほど
無国籍な住まいが多くみられます。
もちろんそんな中でも、
室内では靴を脱ぐという日本的な習慣だけは維持されていますけど。
生活スタイルの変遷と言ってしまえばそれまでですが、
設計者としては住まいの中のどこかに日本的な和の要素を
入れたい気持ちがあって、

それは「わび、さび」に通じるものです。
それをどのように住まいに取り入れるかは難しいところで、
住まい手の考えや設計者の思想に左右されます。
生産性や効率、費用対効果だけを突き詰めた家では
なにか言葉では言えませんが、大事なものが欠けているように思います。
日本の家なのに実は無国籍な家。
そんな家ばかりではつまらないんですが
実は現実には大量に生産されています。
新興住宅地に行けば数多くみられますが
誰もそれらを見て回る人はいません。
逆に、古い町並みの残った地域(馬籠、高山、古川、美濃、白川etc)
では
多くの人が街並みを散策しています。
何かに惹かれて、何かに魅力を感じていくわけです。
これから建てられる住宅も、住まいの中にあるいはその外観に
日本の文化的背景が少しでも感じられるような家にしたいものです。

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