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社長ブログケヤキの木の下で

2021年10月4日

月と床の間


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
衣替えですが
最近の温暖化で昨日は30度越え…
ひと月ほど季節がずれてると感じる方も多くいると思います。
住まいも実は衣替えをします。
衣替えと同じく、
10月になったら簀戸から障子や襖に建具を入換えます。
参考になる写真は無いかと以前、簀戸の事を書いたブログ見ていたら
上の写真がありました。
簀戸とは関係が無いのですが、
高山の洲さきという料亭のいくつかある床の間の一つの写真です。
一昨年の叔父の法要のあとの会食で訪れた時のものです。
よく見ると、お盆の上に月が置いてあるように見えます。 
月の形は立体的に見えるように壁からへこんでいます。
光は真上ではなく
斜め上から照らしていて、
満月ではなく少し欠けているように見せています。
写真では分かりにくいのですが
扇の要の部分は狐の顔になっています。
扇の後ろの黒い枠は扇で隠れていますが
瓢箪のような形をしています。
瓢箪から駒ではなく、キツネ。
わからないのは
鳥が翼を広げたような影。
実際は影ではなく薄い墨で描かれています。
床の間と月というと
銀閣寺の洗月亭や炭屋旅館の洗月床が有名ですが、
こちらの本歌取りをした床の間の方が、
軽やかで面白く感じます。
日本の建築文化には様々な形態があり、
この床の間や簀戸もそのうちの一つ。
現代の住まいでは
両方ともそのままの形では無理がありますが、

その思想とでもいうべきものは受け継いでいきたいものです。
次回、洲さきを訪れる機会があったら
もう一度よく見てこなければなりません。
誰か、この床の間のことが分かる方がいれば教えて下さい。

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