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社長ブログケヤキの木の下で

2022年3月18日

覚悟が

再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース資料
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
どんよりした曇り空で、雨の予報の美濃地方。
昼間でも肌寒さを感じる気温になりそうです。
昨日はある会社の理事会。
2年ほど前からその会社の非常勤の理事をしている関係から、
住宅業界について話してほしいと依頼されて、
資料を作ったのでその中のお話。
住宅について関心がある方は
通常、家をこれから建てる人です。
建ててしまった後は実際のところ
家を建てるときに拘った間取りや、インテリアやデザインについては、
ほとんど関心がなくなります。
建てて2.3年は気になっても、
5年、10年という時間が経つと多くの方は関心がなくなります。
この家、ほんとに暖かくて助かると言われることはあっても、
キッチンが本当に素敵とは言われません。
つまり、建ててしまった後は
リフォームやメンテナンスにお金がかかるとか
冬は寒い、夏は暑いといったこと以外には
関心が無くなる傾向があります。
ですから国が
2030年には2013年比で
家庭部門(住宅)から排出されるCO2を66%削減するとか、
2050年にはカーボンミュートラルにするとかは、
(CO2を排出しない)
ある意味遠いどこかのでき事…。
まさか、自分の家も対象になってるなんて思っていません。
だって、
そんなことこの家では無理
66%削減って、どうやって暖房するの?
冷房は?お湯は?お風呂はどうするの?
生活できないでしょう。
まして、ゼロにするなんて
非現実的、私には関係ない。
でも、2030年というと
すぐそこの8年後。
2050年でも28年後。
32歳でこれから家を建てる方は
定年前後の60歳、
今50歳の方は78歳。
そろそろ、施設に入るか迷う方もいるかもしれません。

これから、家を検討しようとする方は
まだ方策はいろいろありますが、
昨日の出席者は
既に建ててしまった方たち
ここまでは
聞いてる人たちにとってまだ、他人事の話で
これから、家を建てる人は大変だねぇ程度。
ところで
20年後、30年後
あなたの家は誰か買ってくれますか?
売れますか?
お子さんがあなたの住んでいる家に
住んでくれれば大丈夫、
あるいは、その家を建て替えたり
リフォームするのもいいでしょう。
でも、お子さんが
別の土地に家を建てるとなると、
今住んでいるあなたの家を相続することになります。
誰が買ってくれるか?
30年後、世の中はカーボンニュートラルな時代。
CO2出しまくりのあなたの家です。
誰かが買ってくれる要素、
売れる要素はありますか?
日本の空き家は2018年現在846万戸
そのうち、持ち家は347万戸
20.30年後はこの倍の空き家が想定されます。
若年人口、家を建てるそもそもの絶対数も減っていきます。
その中で、
あなたの家が売れる確率はそれほど高くはありません。
更地にすれば固定資産税は現在の6倍、
木造の建物を解体する費用は
今現在で30坪程度で200万ほど。
20年後は30年後にいくらになってるかわかりませんが、
より高額になってることは確かです。
実際、皆さんの中には
既にご自分や奥様のご実家の処分で、
頭を悩ませてる方もいるのでは?
どこかで
この連鎖を断ち切る必要があります。
そうでなければ
あなたのお子さんがこの問題に直面することになります。
ここまでくると
さすがに皆さん真剣ですが、
すぐに解決策が出てくるわけではありません。
実際、この問題は
国の建築行政の失敗とも言えますが、
責めたところでどうなるものでもありません。
今の世代が解決していかなければなりませんが、
容易ではありません。
こんな話をしてきました。
この話を参考に、
この難しい時代に家を建てる方は
ご自分の様々な状況、
時代の変化を冷静に考える必要があります。
どんな家を建てるのか?
ある意味、覚悟が求められる時代です。

自分たちの家ですが
子供たちの世代の家でもあるのですから。

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