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社長ブログケヤキの木の下で

2022年8月8日

居心地のいい場所、それが難問


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
快晴ですが、少し蒸し暑い朝です。
今週初めから夏休みの方もあるとか。
建築業界ではさすがに今週からと言う会社は聞いたことがありませんが、
職人さんたちは通常日曜日だけが休み。
お盆とお正月だけは少し長めに休みを取るため、
11日頃から現場は休みとなりそうです。
先日、リオタデザインの関本さんと
i+iの飯塚さん対談がネットでありました。
関本さんが訪れたアルバ・アールトの建物を解説したものです。
その中でマイレア邸というアールトの代表作があるのですが、
日本の有名な建築家があの建物の良さが全く分からない、
図面や間取りを見ても何所がいいのか不明と公言していたのが、
実際訪れてみてその空間に身を置いた時、自分の不明を恥じたという
エピソードを話してました。
有名な建築家でもそうなのかと思った次第。
実際のところ住宅の図面は二次元。
パースを書いたり、3Dで立体化しても、
モニター上でしかそれを見ることはできません。
(最近はバーチャル体験できるようなものもあるようですが・・・)
残念ながらモニターは二次元の平面ですから
立体の3次元を2次元の平面で見るには、何かしらの限界があります。
実際、設計しているときは頭の中で考え、
自分がその空間の中にいることを想像する訳ですが、
そこまでが限界で、
その場所に座ったときや立った時の居心地の良さまでは想像できません。
居心地の良さと言うのはある意味感性の部類に入るもので、
頭の中で考えて想像しても、
自分が感じるであろう感性までは想像できません。
経験と勘から多分こんな空間にしたら、
居心地よく感じるのではないかと想像するのが限界…
図面を描いただけで
居心地の良さを感じることができるようになればいいのですが、
ある意味それは達人の領域。
経験と勘を養うには、いろんな建物を訪れ
場数を重ねるしかないのかと思う次第。
上の写真、右手のたためる椅子に座った時の居心地の良さは
写真ではどうやっても伝わらないし、
図面を見ただけでもわからないけれど、居心地のいい場所。
図面段階では伝わりません。
住まいの中でどれだけ居心地のいい場所を作れるか、それが難問。


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