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社長ブログケヤキの木の下で

2014年5月9日

下見板の風化速度を検証してみる

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日は竜巻注意報も出てたんですが
夜中に雨が降ったくらいで今朝も快晴
週末までお天気は良さそうです。
さて、
先週入荷した資材
2014-05-08 001.JPG
杉の板で400枚ほどあります。
最近の家ではほとんど使うことはありませんが
一昔前の家なら畳の下は合板ではなくこの杉の板
希に桧の板もありますが
最近工事現場で目にする方はほとんどいないと思います。
ただ一般には皆さんよく目にしてるはずで
こんな使い方もされてます。
2014-05-08 022.JPG
もう少しアップで
2014-05-08 020.JPG
下見板張りと言いますが
似たような貼り方にドイツ下見とか
南京下見なんてのもありますから
昔から世界中で家の外壁に使われてきたきたものと思われます。
日本の下見板の特徴は縦の棧が入っていること
押し縁とかささら子とかいいます。
上の写真
よく見るとところどころ横に棧が入っています。
棧はL型の金物に引っ掛けてあって貫木の役割があります。
つまり倒れてこないように固定してるわけです。
この下見板、壁に一枚一枚貼り付けてあるのではなく
面として、例えば横3m、縦2mのサイズで
別に作っておいて
ヨッコラショっと建物に立てかけるわけです。
で、倒れてこないように棧があるわけです。
ということは
後から簡単に取り外せて
作り直すことも出来ることになります。
この下見板の杉板の風化速度
住宅医スクールの木材劣化の講義で習いましたが、
うろ覚え・・・
再度ノートを見ると
雨に当たったり、風や砂で表面が削られていく速度は
おおよそ20年で1mmとなってます
つまり100年で5mmほど
取り付けた時の板の厚さが9mmなら
100年で3~4mmほどの薄さになります。
この壁で検証してみましょう。
2014-05-08 023.JPG
100年ほど前の壁でいままで何も手をつけていません。
(紙太材木店の塀の板です(^_^))
縦の押縁の下になって押えられた板は風化してませんから
元の厚みがあります。
2014-05-08 028.JPG
9mmぐらいでしょうか。
風化したところを下から見ると
2014-05-08 031.JPG
ちょうど3ミリほど
そろそろ張替えの時期ですね。
この下見板はそれほど大きくありませんから
先ほどの金具と横残では留めてありません。
両端の柱に釘で固定してありますが取り外しは容易です。
雨戸の戸箱も補修しなければなりませんし
あちこち直すところが毎年のように出てきます・・・
さて、
作業場に入った杉板
週末に加工して来週にはお客さまのところに出荷です。
下見板にしますから
出来上がりったらお知らせしますね。

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