HOME >> ケヤキの木の下で

社長ブログケヤキの木の下で

2014年10月3日

粟野の家のサッシと壁

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
どんよりした曇り空、
週末の台風の進路が気になります。
南の方で進路を変えてくれることを願うばかりであります。
さて、
当社では初めてQ値1を切る住宅(0.85)となった
粟野の家に
サッシが搬入されました。
2014-10-02 003.JPG
YKKのAPW430
先日、サッシの納入店に聞いたら
岐阜県内でAPW430の出荷はこの物件の前にリフォームで一件だけとか
まだまだ性能の良いサッシに対する認識は
一般の方だけでなく、実務者の間でも相当低いようです。
何よりも県内で一番売れてるサッシはLixilのデュオPG
はっきり申し上げてこのサッシの熱貫流率は4.65W/m2・K
部屋側にお情けの樹脂があるだけで
ペアガラスでアルミ樹脂サッシという大仰な名前を付けてます。
サッシの性能はいろいろありますが
基本はどれだけ熱を逃がさないかに付きます。
デュオPGの熱貫流率は4.65
各国の基準は下記の通り
01t.jpg
表の中で各国の国名の下にUw値が出てます。
これが熱貫流率でどれだけの熱がサッシから逃げていくかを示しています。
当然逃げていく熱は少ないほど室内は暖かいわけですが
ご覧のとおり、日本は4.7、フランスは2.1です。
しかも各国はこの数字が最低基準で
この数値以下を義務化してますが
日本は推奨値、義務化されてもいません・・・
で、
大手のサッシメーカーは性能の低いサッシで濡れ手に粟の大儲け?
とここでいつものLixil批判
でもありません。
消費者側にも問題があります。
安ければいい
ペアガラスならどれも同じ
ガラスやサッシの性能なんて気にしたこともなくて
ただ、ペアガラスならそれでいいという考えに問題があります。
メーカーとしても、消費者の意識がそのレベルでは
いくら世界に通用するようないいサッシを出しても
誰も買わない。
問題にするのは金額だけ。
それならお望みのとおりの製品を作りましょう、
最低ラインのサッシを出来るだけ安く。
輸出なんて、性能が最低でどの国も買ってくれません、
そんな最低なサッシが一番売れているのが日本の現状。
大手のHMのサッシでも熱貫流率は2~2.4
これから50年住む家です。
サッシから逃げていく熱の量は家全体の50%
断熱材が入っている壁や天井、床の面積より
窓の面積は遥かに少ないのに
50%もの熱がサッシから逃げていきます。
断熱材云々よりサッシの性能の方がどれだけ暖かい家に貢献するか
少し考えてみればお分かりになります
一度取り付ければサッシを交換するには
外壁の仕上材をはがさねければなりませんから
簡単に取替はできません。
暖かい家がいい、結露にはもうこりごりと多くの方が言われます。
寒い家、結露の原因の多くはサッシの性能の低さによるものですから
家をお建てになる方はそこのところをお調べになる必要があります。
間違ってもHMの営業担当者の言うことを鵜呑みにしてはいけません。
大手のHMのサッシでさえ世界基準で見れば
最低性能なのですから。
粟野の家の壁
2014-10-02 009.JPG
付加断熱で壁の厚さは25cmあります。
今月着工する長期優良住宅化リフォームの家もAPW430を使います。
住宅の新築をお考えの方は
サッシの性能には十分な配慮をする必要があります。
10年(40代)、20年(50代)先を考えれば
少々高くても、損はしません。

Archive

ご相談予約
資料請求