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社長ブログケヤキの木の下で

2014年12月19日

自然温度差のある家

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝はマイナス4度の川辺町
けっこう冷え込んでいます。
例年だとマイナス4度まで冷え込むのは年が明けてから
お正月前にここまで冷え込むのは
何年かぶりになります。
さて
自然温度差という言葉があります。
自然の日の光(日射、太陽光)と室内で発生する熱だけで
その家の中が何度になるかを表します。
自然温度差が10度ある家と言うのは
外気温よりも室内の温度が10度高いことを示していて
外が0度の時、室内では何も暖房しなくても10度あるということです。
暖房機器は室内を22度にしようとすれば
残りの12度分を暖房すれば良いということになります。
太平洋岸の冬でも日射が多く得られる地域では
南側に向いた窓からの日射の取得熱というのが
その自然温度差に大きく貢献しますから
設計時には自然温度差も考慮する必要がありますが
同時に夏の日射対策も不可欠となります。
つまり、冬はたくさん欲しいけど
夏にはお邪魔虫なこの日射
相反する作用がありますからここに設計の質が問われます。
ここ数日の豪雪で停電した地域が随分ありましたが、
停電すればほぼすべての暖房器具が使用できません。
開放型のストーブの上にヤカンを乗せるようなタイプのものであれば
使うことができますがそれでも二つも三つもあるわけではありませんし
ほとんどの家庭ではそのようなストーブは備えていないはず。
ということは
停電すれば無暖房な家での生活が始まります。
仙台では3.11の震災時に10日間ほど停電しました。
その時全く暖房無しで生活したとき
室温がどう変化したかという資料がありますが
ほぼ昼夜を問わず15度以上をキープしています。
自然温度差が10度の家ですが
かなり高性能にしなければ10度という数値はでてきません。
日射をせっかく取り込んでも
その熱が逃げて行かない工夫が必要ということは
高い断熱性と気密性が必要ということになります。
この仙台の家もQ値は1.4という高性能な家
次世代基準程度の家ではここまでの数値はでません。
仙台より暖かい美濃地方ですが
最低気温はそれほど変わりません、
同じ寒さが長い期間続くか、
短いかという違いがあっても寒さ度合いはそれほどかわりませんから
この美濃地方で暖房しなくて15.16度で生活したい人は
Q値が1.4程度は必要ということになります。
冬季の非常時の電気や暖房器具が使えない時でも
それほどストレスを感じずに過ごせれば
ある意味それはパッシブな家ということになります。
我慢を強いるパッシブハウスもありますが、
究極のパッシブハウスは高性能な家ということになるようです。

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