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社長ブログケヤキの木の下で

2014年11月28日

床暖房は万能か?

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
ここ数日、風邪の影響で
私の脳の稼働率は40%程度
ようやく倦怠感は収まりましたが
声を聞いても誰かわからないほど喉をやられています。
加えて、鼻のかみまくりと咳がひどくて
仕事にならないのが実情ですが
以前からのお約束の打合せ日程は
先方の都合もありますから最優先
ということで
本日も午前中はマスクをしながらの打ち合わせとなりました。
お客様のご要望は一言で言えば
寒い!
ご主人
26年前にこの家を建て時
ハウスメーカーの営業マンにこう言われた
この家は2×4ですから普通の家より5倍も暖かいです、
寒さは心配しなくていいですよ
それを信じて
知り合いには5倍も暖かいだんぞ!
と随分自慢したけど
亡くなった妻はいつも寒いって言ってた
・・・・・・

10年前に床暖房(ガス温水式)を入れた
リビングダイニングで13畳
出来るだけ広く入れた。
確かに暖かい
今頃の時期と3.4月はね
でも
12月半ばから1.2月は床暖房だけでは寒くて
ファンヒーターをつける。
それでも寒いから
上着を着込んでいる
なんとかならんか?
続けて、
床暖房入れりゃ普通はなんとかなるだろ
それなのに寒いというのはどうゆう事なんだ?
現役時代は技術職で一部上場企業にお勤めの方です。
床、壁、天井、サッシの断熱性が悪いのですから
薪ストーブくらいの超強力な暖房器具を入れれば別ですが
2×4でさえ26年前の建物ならそれ以外は何をしても焼け石に水
部屋から逃げていく熱量を把握した上で
投入する熱量を考えなければなりません。
もちろん断熱改修によって部屋から逃げていく熱量を減らせますから
投入する熱量もそれに合わせて減らすことができます。
このように2×4だから暖かいということはありません
使用してある断熱材やサッシ、気密の性能で暖かさは決まります。
田原さん、ペアガラスにすれば随分あったかくなるだろ、
最近の家はほとんどペアガラスじゃないのか?
いえいえ、
ほとんどが性能の低い、ガラスを2枚にしただけのサッシですから
暖かさは実感できません。
サッシの性能はUW値(熱貫流率)で表されますから
その数字を見ると性能がわかります。
こちらの表の左から2列目に
建具・ガラスセットでの熱貫流率という欄があります。
表はLixil商品の次世代省エネ基準に適合するリストです。
もちろんこのようなリストがあれば住んでいる地域に適合した商品を選ぶことになります。
美濃地方の4地域で(一番左の欄に地域指定があります)あれば
4.5地域では熱貫流率は4.65
この性能のサッシで次世代基準ではOKとなりますが
この基準が諸外国に比較すると
あまりに低い水準だとしたら?
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資料:ケンプラッツ
諸外国の最低基準(これよりいい値でなければならない)
スペインの2.1は北海道の2.33より厳しい値
次世代基準程度のサッシでは
風邪をひきそうなくらい寒いサッシであることがわかります。
各国はこの数字が義務化されてますから
この数字以下のサッシは使えない
つまりLixilのサッシなんて
先進国ではどこも使ってくれないサッシということになります。
輸入されてるサッシは随分ありますが
サッシが輸出されてるなんて聞いたことがある人は恐らくいないはず。
ペアガラスだから、床暖房だから暖かいは
幻想でしかありません。

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