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社長ブログケヤキの木の下で

2016年12月2日

日本の住宅でできていないこと 3

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝のNHKのニュースで
喘息、花粉症、アトピーといったアレルギー疾患が増えていて
国民の二人に一人の割合だとか
かくいう私も花粉症なので一人のほうに入ってますが
住まいがこれらの疾患に影響を及ぼしているいことが
疫学調査で分かっています。
このようなことを言うと
30年、40年前の住宅を思い浮かべる方もいると思いますが
そのような家に住んでいる方は順次減っています。
日本の住宅のストックは5200万戸
そのうち築35年以上の家は1200万戸ですから約30%

新築住宅はマンションを入れれば毎年90万戸近くが建てられているにもかかわらず
アレルギー疾患が増え続けていることを考えると
建てられている住宅の性能レベルはどの程度なのかを考えてしまいますが
次世代基準レベルでも改善傾向がみられることから
そのレベルに達していない住宅がまだまだ建てられているのか
住宅の性能だけでない他の要因の影響なのかはっきりしません。
ただ、上のリンク資料でもわかるように
性能のよい家に住むほど健康性の改善が見られますから
アレルギー疾患対策ではそういう家に住むべきでしょう。
さて、日本の住宅でできていないこと
「床もしくは基礎の気密がとれていない」
松尾さんの説明には
基礎断熱工法をしている会社では床の気密が取れてなくても、
問題ないとありますが
あくまで床下空間と室内空間の仕切りである床での気密のことで
土台と基礎あるいは、基礎を貫通する配管まわりといった床下空間の内でもの気密が取れていることが前提です。
特に第三種換気で室内が減圧されれば
そういったところに隙間があれば冷気が進入してきますから
暖房効果は低いものになってしまいます。
基礎断熱より一般的な床断熱の場合
床部分に気密処理をしている会社は非常に少ない
さすがに松尾さんと思わせる指摘です。
やってるのはごく一部
北海道ではどうかわかりませんが
東北以南の内地では相当研究しているところしかやっていないはずです。
床面の気密の理由は簡単で
暖気は上昇し天井面に圧力をかけます
小さな隙間や穴は完璧にふさぐことはできませんから
そこから少しずつ暖気が漏れます。
反対に床面に隙間や穴があればそこから冷気が進入してくるわけで
いくら暖房しても膝から下には冷気が漂っている状態が続くことになります。
床には合板が張ってあり、
その上にフローリングが張ってありますから
その部分の気密となると大丈夫でしょうとなって
ほとんど考えませんが
柱と合板の隙間や配管、配線の穴など
冷気が進入してくるところはいたるところにあります。
今回の松尾さんの指摘の中で
床の気密について初めて気づいたというというところも
多くあると思いますが
気づいてもやらないところが大半でしょうね。
従来の家づくりの常識から抜け出ないと難しいでしょう。

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