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社長ブログケヤキの木の下で

2017年8月2日

真夏に床暖房な家、を卒業するには

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
台風の動きが気になりますが
やきもきしながら進路を見ている他ありません。
毎年この時期になると悩みの種は台風
毎週のように発生して
日本に近づいてきますからその度に振り回されます。
長くこの業界にいると工事中の足場が倒れたこともありますし
縛って固定してあった合板が田んぼの中に散乱したこともあります。
そうならないように、いくつも動いている現場を
台風が来るたびに養生しなければなりませんから
毎週のように来てもらうのは御遠慮してもらいたいものです。

さて、とても暑くなってきました。
家や仕事場が暑いのは、勘弁してほしいと思っている方も多くおられるはずです。
一昔前は、家や仕事場にエアコンなんてありませんでしたから
頼りになるのは扇風機かうちは程度
今から思うと一体どうやって過ごしていたのかと不思議に感じますが、
この文章を書いていて思い出しました。
腕の汗で書類がしわになる、
夜寝れなくてビールを飲んだらますます暑くて寝られない
朝起きると体がとても重い
リポビタンDを時々飲んだ
夏になると冬が恋しくなり
冬になると夏が恋しくなるの繰り返しだったように思います。
暑さ寒さは人によって感じ方が違いますが
最近のこの暑さに対する対処法にも様々なものがあります。
ただ一般に昼間の蒸暑地(蒸し暑い地域で関東以西の平野部、もちろん美濃地方も入ります)
ではその対処法は限られます。
対策は設備機器を使用するものと、日射を遮ることで
昼間の通風で涼をとるのは一般の家庭では困難、
よほど立地に恵まれていなければお考えにならないほうがいいでしょう。
設備機器(エアコンや除湿器)は後付けで容易にできますので
躯体(建物本体)での対策を上げてみると
それは一にも二にも断熱です。
人は自分の周りの空気の温度と
室内の壁や天井の表面温度によって気温を感じます(体感気温)
昼間の2階の部屋(1階よりも暑いはず)
エアコンを動かしていても暑いのは天井からの輻射熱の影響が大きいからです。
エアコンを動かしても暑いというのは
天井の表面温度はかなり上がって入りはずで
おそらく35度を越えていると思われます。
これって床暖房が天井にあるのと同じ(真夏に床暖房)
屋根の表面温度はこの時期60度~70度にもなります。
この輻射熱の影響を下げるには断熱材を厚くするしかありません。
どんな断熱材でもその性能は厚みに比例しますから
できるだけ厚くする必要があります。
ウレタンが吹き付けてあるから大丈夫とか
セルローズを使っているから大丈夫という問題ではありません。
屋根、天井からの輻射熱を防いだら
次は窓から直射日光や輻射熱が入ってこないようにすること。
最近はシャッター雨戸を閉め切っている家もあります。
それなりに効果はあるのですが、
アルミや鋼製のシャッタ―ですから日差しが当たればもちろん高温になりますし
熱伝導率がいいので輻射熱でも熱せられます。
それに人がいないときはいいとしても
休みの日にシャッター閉めて照明をつけてリビングで寛ぐというのも・・・
さて、窓に当たる直射日光や輻射熱を防ぐのは
窓の外のガラリ戸やブラインドというのが世界のスタンダード

バルセロナの旧市街の集合住宅

同上
通風ガラリ戸や外付けのシェードで日射を防いでいます。
ドイツはどうでしょう。

一見、日射遮蔽の工夫がされてないように見えます。
でも、室内から見ると

通風式の電動シャッター
壁の厚みがかなりありますからシャッター本体が壁の中に組み込まれて
外からは一見、わからないようになっています。
窓をきちんと日射遮蔽する
同時に通風も考える
合わせて防犯、防風対策も
こちらの川辺の家Cは建築側でできることと
そこに住まい手の工夫がプラスされてます。

深い軒の出
外付けのシェード
通風遮蔽ガラリ
それに、ゴーヤ
これでも室内は明るく、外を見通すことができます。
ドイツやスペインでは当たり前の日射遮蔽対策
これは建築側の責任と考えます。

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