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社長ブログケヤキの木の下で

2017年6月2日

アンチエイジングとは違う、時を経た風合い パティナ

おはようございます、
紙太材木店の田原です。

昨日は外壁に貼る杉板の塗装
天気が不安定で一時的な雨も予想されましたから
工場内での塗装となりました。
塗装と言ってもウッドロングエコを塗るだけなので
それほど手間はかかりません。
多くのお客様が
外壁にはメンテナンスがあまりかからないものを希望されます。
一度作ればほぼ何もしなくていいのがタイルやレンガですが
如何せん最初の金額が相当高いものになります。
残る選択肢はサイディングかガルバリウム、
あるいはモルタル吹付といったところでしょうか。
モルタルに吹付というスタイルは
大手のハウスメーカーでは住友林業と三井ホームぐらい
その他の大手では一部の例外を除き、ほぼ100%サイディング
地場の工務店でも多くはサイディングかガルバリウムでしょうか。
デザインを意識しているところでは
加えて塗り壁の漆喰や白州ソトン壁ですが
そこにここ数年、杉板の外壁が加わりました。
杉板張りの外壁
実は日本中で昔から使われてきた手法で
昔は土で壁ができていましたから
漆喰が塗られたところやそのままの土で仕上がって
雨がかかるところは杉板で保護していました。
その杉板の厚みは2分3厘
普通はニブサンと言いますが
約7ミリの厚さ
そうです、たった7ミリなんですね。
これで優に50年は持ちます、
何もしなくても。
住まいはどんなものでも建てた時から順次変化していきます。
住宅の外壁も同じで変化、あるいは劣化して変わっていきます
色があるものは紫外線で退色していきますし
つなぎ目になにか詰めてあればそれも劣化してきます。
それをメンテナンスするのですが、
メンテナンスには
見た目などのデザイン的なメンテナンスと
防水性など性能維持のメンテナンスがあります。
外壁などはどちらかと言えば
見た目のメンテナンスの割合が多く
サイディングのつなぎ目など口が空いてきた場合でも
防水性能はその下に貼ってある防水紙が担っています。
つまり、見た目の劣化に耐えられなくてメンテナンスするというケースです。
しかし、時を経た風合いが出てくるものは
見た目に違和感がありませんから
メンテナンスしようという気持ちがでてきません。
むしろその変化を楽しむ気持ちがでてきます。
杉板の外壁もその部類に入ります。
ラテン語では時を経た風合いのことをパティナといいますが
2000年も前のローマ人の時代から
人は時を経た風合いを楽しんでいたようです。

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