社長ブログケヤキの木の下で
2017年11月13日
無断熱の住宅に住む人は3000万人
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は5度を切った美濃地方ですが
体が寒さに慣れてきたのか
それほど寒いと感じません。
上のグラフは日本にある住宅の4割が無断熱住宅であることを示しています。
そのうち空き家が800万戸ほどありますが
その多くが無断熱住宅ですから
実質、人が住んでいる無断熱住宅は1100~1200万戸程ということになります。
人が住んでいる4200万戸の25%ですから
単純計算して1億2千万人のち3000万人が無断熱住宅に住んでいることになります。
規模の大きなリフォーム工事では断熱改修や耐震補強は必須項目になりますが
小規模なフローリングの張替やクロス工事などでは
お客様の意識も断熱というところまではいっていませんし
そもそも土壁の家だったりすると断熱しても効果なんてないと思っている方も多くいます。
それにそのような工事をすれば費用も多額になると二の足を踏んでいる人も。
もちろん規模を大きくすれば費用も比例して増えていきますが
一室だけからでも断熱改修は可能ですし
窓、あるいはサッシを変えるだけでもそれなりの効果があります。
お勧めは最初に寝室の窓だけ断熱改修するというもの
その効果は改修する前と改修後をご自分で体感できます。
朝、目が覚めた時の気温を比較すれば
数字としても確認できますし体感することも同時にできます。
効果を確認したうえで
生活空間であるリビングやキッチン、
ダイニングの改修をどうするか考えるというものです。
室内気温の差はそのまま暖房費に直結します。
室温が低ければそれだけ暖房費がかさむことになりますし
室温が高く維持できればそれだけ暖房費は少なくて済みます。
しかし大きな差は寒さによる体の緊張感といったものが低減されることです。
今の時期から翌年の春先4月までですから期間的にも半年近くあります。
その期間常に寒さで緊張感を強いられる肉体には
相当負担がかかっているものと思われます。
それが数十年続いた時の肉体への影響がどのようなものかはっきりとは分かりませんが
室内で飼育する犬の寿命と屋外で飼う犬ではその寿命に差があることから
人の健康も室温に影響を受けているはずです。
3000万人の人がいまだに無断熱の家に住んでいるというのは一つの驚きですが
それらの家がそれなりの断熱改修をすると
日本全体の家庭で使う暖房費や暖房エネルギーは相当減らすことができます。
風邪をひいて病院に行く回数も減るでしょうから
医療費も削減できるはずです。
毎年日本が購入する化石燃料は20兆円ほど
その何割かが暖房費に消えているわけでそれが少なくなれば
日本の資産がそれだけ増えることになりますし
住んでいる人も健康になります。
国には断熱改修をもっと一般の人が考えられるような施策を取ってもらいたいものです。
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