社長ブログケヤキの木の下で
2019年10月21日
MOKスクール 大阪 2019
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
週末はMOKスクールと町民運動会。
新幹線は大阪、22時30分が終電
名古屋駅で名鉄は、23時30分が終電
終電二つ乗り継いで帰宅できたのは1時頃…
日曜日は、朝一番で運動会の準備と出場。
午後からはお客様と打合せでした。
MOKスクール
講師は桜設計集団の佐藤さんと安井さん。
佐藤さんは構造
安井さんは防火
お二人は毎年講師に来校されますが、
もう一人の講師の広谷純弘さんは初めての方。
高岡の能作本社・新工場の話から
和歌山の木材利用の話まで多岐にわたる内容でしたが、
一流の方はそれなりの哲学をお持ちで
とても気持ちのいい刺激を受けました。
「建築の設計は旅の準備に似ている」とは
準備は設計における与条件(敷地状況、周辺環境、予算、用途等)に
すぎず、与条件を越えて答えるべき問いが何かを考えれば、
形は自ずと決まってくるというもの。
与条件から考えるのではなく、与条件を越えて考える。
芸術家は内なる自分と対話して作品を作るが
設計者は他者と対話しながら作品を作るわけで、
それゆえ、建築は必ず何かとつながっているという考え。
どんな住まいを設計するかと考えた時
与条件からだけ考えれば、間取や外観を優先しがち。
でもそのプランはインスタやネットで検索すれば出てくるものと変わらないわけで、
その地域に建つ、その一軒はそこに住む家族にとって
唯一そこにしか存在しないものであるべき。
設計者はそこまで考えるべきだけれど
そんな風に考えてますなんてことを住まい手に伝えるのは野暮で、
それは設計者の頭の中だけで考えていればいいこと。
脳みそを全回転させ、汗をかいて
それでもって涼しい顔をしていなければなりませんから、
設計者は結構大変です。
佐藤さんの話は構造なので一部だけ紹介すると
山形県 天童市の常安寺の五重塔の構造設計。
一般に五重塔と言うと歴史的建造物が思い浮かびますが
実は年間30棟ほど建てられています。
勿論、構造計算して建てられていますが、
ほとんどの方は五重塔がそんなに建てられているなんて
ご存知ないでしょう。
佐藤さんの話では今回の五重塔、
高さは32mですが
長期的に50cm短くなって31.5mの高さになるとか。
そのことも計算しながら作らなければならないので
それなりに大変だったようです。
安井さんの話は防火。
今年、建築基準法が改正され
耐火要件の性能規定化が行われるのでその解説。
一般の方向けの話としては
糸魚川の大火を例に
コンクリートや鉄骨で建てても開口部から火が入れば、
内部の家財は可燃物なので木造の家と同じように燃えてしまう。
火災に注意が必要な地域(準防火地域など)は
燃え抜けにくい建物が必要で、それは木造でも可能と言うものです。
ということで
今回も学びの多いMOKスクールでした。
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