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社長ブログケヤキの木の下で

2017年9月29日

省エネな住宅は50年後も生き残れるか?

おはようございます、
紙太材木店の田原です。

​品野町の家 上棟​
すっかり冷え込んで今朝は10度の美濃地方
キーボードを打つ指先が冷たくなっています。
ただ、日中はそれなりの暑さで
体を動かしていると相当量の汗がでます。
さて、いよいよ寒くなってきたわけですが
一般の方は太陽光を設置に代表される省エネな住宅が
イコール暮らし易い快適な家と勘違いしているケースが見られます。
省エネな家なんだから電気代はそれほど必要ない
浮いた電気代をエアコンの暖房代や冷房代に充てれば
十分涼しく、暖かい家に住めるというわけです。
国の政策が意図的にそのように持って行っている節があるので
多くの方がそう思うのは無理がありません。
高効率な設備機器の設置はGDPに貢献しますし
何年かすれば交換する必要があってそれもGDPを押し上げます。
国の政策や施策は必ずしも個人の幸福を目的としているわけではありません、
その時々の大企業に代表される圧力団体のロビー活動にも大きな影響を受けます。
個々の官僚の理想はあるとしても政治的な影響は避けられません。
そのような中でこれから家を建てる人は
40年、50年とその家に住むことになります。
1世代前の人たちは世代が変わるたびに家を建ててきましたが
その理由は家が壊れてしまうからというわけではありません。
世間の誰もがそうしているから、
大人になって子供ができたら自分の家を建てるものだと思い込んでいるからです。
なぜなら自分の家は雨風は防げるけれどそれ以上ではない、
性能なんて言えるものは何一つなくて暑くて、寒いからです。
世の中はどんどん進歩して
ペアガラスだ(やっと最近ですけど)、床暖だ、パネルだと言われているので
自分の家もとなるのですが
少し立ち止まって考える必要があります。
一世代前の人たちが誰もが家を建て替えたのは
あまりに住宅の性能が低かったからです。
性能の低さを設備機器で補う、あるいは繕った家でいいのか?
そこを考える必要があります。
設備機器は速い速度で進歩してきましたし
これからも進歩していくでしょう。
パネルも屋根一面に載せてますが
将来は畳1畳分でよくなる可能性があります。
交換したり新たに設置したりすることは比較的容易に行えますが
一度取り付けた断熱材を厚くしたり、
サッシを交換しようとしたり
換気装置を設置しようとする
あるいは気密を上げようとすればとても大掛かりな工事になります。
暮らし易さの本質は住宅の基本的な性能の確保で
設備機器はそれを補うものでしかありません。
省エネな住宅とはどんなものか今一度考える必要があります。

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