社長ブログケヤキの木の下で
2021年10月22日
それなりに
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日の朝は7.1度、
今朝はそれほどではありませんが10.1度
日に日に寒くなっていくのが実感できます。
事務所ではまだエアコン暖房ですが、いつ薪ストーブに火を入れるか…
いつもは11月になってからですが、
今年は10月中に火を入れることになるかもしれません。
さて、
木造住宅業界はプレカットが主流になってます。
最近は大型パネルと言って
在来木造でも、断熱材やサッシを事前に取付けてある壁を
パネルにして組み立てるところも出てきました。
現場での作業工程を減らして
現場での生産性を上げるのが主な目的。
断熱材やサッシであれば熟練した大工さんでなくても、
工場でパネルに組み込む作業なら誰でもできます。
現場での省力化や生産性を高める工夫は
仲間内でも以前からやっていて、
屋根はパネルにして取り付けるところもかなりありました。
2x4材の210という幅が217ミリの材に断熱材を入れ、
パネルにして設置するというもの。
ウッドショックで210材が高騰して入手困難になって
現在ではほかのやり方になってますが、
屋根の断熱材が21センチのほどの厚さで入れられますので、
生産性の高さや断熱性とのバランスの良さから
結構仲間内ではしていました。
紙太材木店では屋根の断熱材の厚さは30センチ。
210材では21センチしかありませんから厚みが足りません。
生産性を高めようと調べると、
ダブルシールドパネルという屋根パネルがあります。
三井ホームの関連会社の三井ホームコンポーネントが販売してますし、
同様のものもRコントロールパネルとして一般に販売されています。
EPSという断熱材をOSBという合板でサンドイッチにしてあり
厚さは14センチ。
EPSなので14センチでもそこそこの断熱性があるかと調べて見ると、
EPSの熱伝導率が0.038
パネルの熱貫流率は0.263…
まさかの
高性能グラスウール16Kと同じ熱伝導率。
30センチの厚さの熱貫流率は0.135なので、
14センチの0.263では倍の熱貫流率になってしまいます。
これではいくら生産性が上がっても
同じ熱貫流率にしようとすると、
それこそダブルにして載せなければなりません。
真夏には80度を超える屋根の表面温度。
室内の天井の表面温度は高くても26度か27度くらいに抑えないと、
表面からの輻射熱でエアコンで冷房しても暑く感じてしまいます。
屋根の断熱性は、
夏の住まいの暮らし易さに直結しますから、
生産性だけで考えるわけにはいきません。
断熱不足を補うには
強力な設備品が必要になるわけで、
それはつまり高い電気代を意味します。
断熱性を上げておけば
少ない消費電力で住みますし、
断熱性がそれなりなら、それなりの電気代が必要になります。
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