社長ブログケヤキの木の下で
2011年4月14日
またまた換気 24時間換気扇と自然素材
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
ケヤキの木に新芽がついて
すっかり緑の葉に覆われました。
朝晩はまだ大食いのマキコDXに働いてもらってますが
今日の日中は23度とか
いい日になりそうですね。
さて、またまた換気について(笑)
先日ある住宅会社のブログに
自然素材の家に於いては24時間換気を義務付けないで欲しい!
とありました。
なんとなくそんな気がしますね、
自然素材なら換気扇なんて要らないんじゃないの?
と思われても仕方がありません。
24時間換気のスタートが
シックハウスやVOCと言った
住宅の建材に含まれる化学物質の規制ということから
始まった印象が有るため
自然素材を使えば
24時間換気の必要性はなくなるという主張です。
つまり、そもそもVOC(揮発性化学物質)の出る材料を
国が認めているから
シックハウスや化学物質過敏症、アレルギーの人達が出るのであって
それを防ぐのに24時間換気扇の設置は本末転倒、
規制すべきは自然素材ではない材料を使うことだ
と言うものです。
わたしもこの24時換気扇の設置が
義務付けられた当時は強くそう思っていましたし
現在私が建てている家の建材を
床、壁、天井すべて自然素材にしているのも
この法律の施工が一つのきっかけになったのも事実です。
ですが、
この24時間換気扇の設置の目的は
建材から出るVOC(化学物質)の排気だけではありません。
ある程度気密の保たれた現代の家の中の空気には
いろんなものが漂っています。
アレルギー疾患の原因となる
ダニの糞や死骸、脱皮殻
ハウスダスト
これらの浮遊粉塵は
換気をすることで部屋の中から排出する事ができます。
それに
見逃されがちなのは
私達が出す二酸化炭素です。
8畳の部屋で
親子4人が寝れば
その部屋の二酸化炭素濃度は
たちまち規制値1000ppmの3倍以上の
3000ppmを越えます。
また普通のファンヒーターも
点火して30分もすれば
同じように3000ppmを越えます。
また、初めて聞く方も多いと思いますが、
家を暖かくし換気をすることで
窓の結露を劇的に少なくする事ができます。
これらは
自然素材の材料を使えば
解決する問題ではありません。
計画的な24時間換気をすることでしか
対処できない事なのです。
昔の土壁の家で
柱と壁の隙間から光が見える、
窓はガラス戸で
隙間風がヒューヒューと入って来る家であれば
問題はありませんが、
これから家を建てる人で
そのような家を作ろうとする方は
きわめて少数です。
家が居住する家族の健康に
多大な影響を与えるものである以上、
自然素材という言葉の印象や感覚で
判断する事はすべきではありません。
現代の家は
残念ながら自然素材を使っているから
換気をしなくてもいいという家はありません。
日本の24時間換気システムにも
おおきな問題がありますが、
それはまた別の機会にお話しますね。
PS
自然素材からも化学物質が出ることも覚えておいて下さいね。
それでは
皆さん、また明日。
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