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社長ブログケヤキの木の下で

2011年6月26日

カビの降る部屋の結果

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は随分雨が降り
雨音の激しさで目が覚めました。
5時前でしたが
窓を閉め再度目を覚ますと
すっかり雨はやんでいましたが
蒸し暑さはそのままの残っています。
さて、
先日カビの降る部屋のお話をしましたが、
中日新聞 6.17.2011
コピー ~ カビの話 6.17.2011中日新聞img-617081719.jpg
現在の日本の住宅で
あれだけカビが室内に発生しているわけですから
どれだけ健康に影響しているのか
ちょっと調べてみました。
カビの健康に与える影響で大きいのは喘息と思われますので
googleで「喘息 発症率」で検索してみました。
できるだけ客観的な資料で考えてみたいので
個人的なブログでの意見は除いています。
「気管支喘息の有病率・罹患率および
 QOLに関する全年齢階級別全国調査に関する研究」

調査方法は
全国10箇所、北海道から福岡まで
地域住民に2500人以上を無作為に抽出し
訪問調査をしているので
信頼性はかなり高いと思われます。
この近辺の御岳町も調査対象になってますが
資料が無いのがとても残念。
まとめると
20歳~85歳で10%前後
20歳~44歳では若干低め
表を見ていただければわかりますが
正直な感想は
こんなに多くの人に喘息の症状がでているのか
というもの。
富山県では3歳児健診時に
調査票を送付して回収してますが
それによると
気管支喘息13.9%、アレルギー性鼻炎 5.5%、
アトピー性皮膚炎15.1%、食物アレルギー11.6%
となっています。
その他の詳細情報はこちらから
こちらのサイトでは
喘息の最重要な要因として
環境要因を7つ挙げています。
・高気密、高断熱型住宅によってダニが増加
・ペット、観葉植物の室内への持ち込みによるアレルゲンの増加
・室内空気の汚染
・大気汚染の深刻化
・食品などへの薬品使用
・寄生虫の減少
・増加するストレス
7つのうち
上の3つは住宅が関係するものですが
どれも室内の空気環境によるものです。
・室内空気の汚染
にカビは入らないとは思えません。
また
・高気密、高断熱型住宅によってダニが増加
についても、カビが増えることでカビを餌とする
ダニの増加が考えられます。
さて、上の要因を見た人のなかには
・高気密、高断熱型住宅によってダニが増加
というのをみて、
だから住宅は中気密だ
あるいは
断熱や気密などあまり考えなくてよいと
考える人もいるかもしれませんが
調査対象の中に
高気密、高断熱型住宅は
おそらく1%も無いと思われます。
正しい表現は
昔に比べ気密化、断熱化の進んだ住宅によるダニの増加、
と表現すべきでしょう。
また、
同時に自然素材を使っているから
上の要因がなくなるわけでないことも
覚えておくべきでしょう。
建築会社の中にはうちは自然素材しか使ってないから
24時間換気扇など不要と主張されるところもありますが
科学的な検証に欠けた無責任な発言と思います。
喘息やアレルギーについて
もう少しお知りになりたい方は
厚生労働省の
リウマチアレルギー情報センター
ガイドラインに詳しく載っていますので
興味のある方はご覧になってください。
さて、このように
住宅の室内空気は随分汚染され
そのことにより
喘息などのアレルギー疾患を
増大させてきていることがわかりました。
富山の3歳時検診の結果は
ある意味衝撃的なのですが・・・
対策は
きちんとした換気しかありません。
でも普通の人(家をこれから建てようとする人)にとって
きちんとした換気というものが
どのようなものであるのかわかりません。
壁掛けの24時間換気扇が設置されたモデルハウスで
これで十分ですよと
大手HMの誠実そうな営業マンに言われたら
ハウジングセンターの
どのモデルハウスでも同じように
この壁掛けの24時間換気扇で大丈夫と言われたら




なんとなくいいと思ってしまいませんか?
24時間換気扇が法令で
設置されるようになってから
すでに8年
富山で3歳児に何故あんなにアレルギー疾患が多いのか
考える必要があります。
健康で安全に安心して暮らせる家
誰もが求めていますが
残念ながら今の日本では
見学会巡りやモデルハウスめぐり
インターネットをいくら探してみても
自分自身のものさしと
科学的な考察が無ければ
なかなかたどり着けません。
でも、そんな中でも
住宅の基本性能を満たした家は造られていますし
そこに住んでいる人たちも大勢います。
気密、換気、断熱、冷暖房システム
これが健康で安全に安心して暮らせる家の
4つの要素です。
デザインやインテリアの素敵な家も魅力的ですが
暮らしやすさとはどういうことか
今一度考える必要があります。
自分自身の家づくりのものさしが必要ですね。
それでは
皆さん、また明日。

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