社長ブログケヤキの木の下で
2015年4月22日
断熱性は美濃地方で北海道基準が推奨値 Heat20 グレード2
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
先週までの雨が嘘のように
今週はお天気続きのようで
気分まで晴れやかになりますね。
さて、一般の方はほとんど知らない
平成25年省エネ基準
それ以前の基準は次世代省エネ基準と言われてましたが
今は新しい基準になっています。
省エネ基準の変遷は
旧省エネ基準(昭和55年基準)
新省エネ基準(平成4年基準)
次世代省エネ基準(平成11年基準)
順番により高い断熱性能が求められましたが
今回の平成25年基準の断熱性は
次世代省エネ基準とほぼ同じ
つまり断熱性の基準が上がったわけではありません。
省エネ対策等級で言えば
それぞれ
旧省エネ基準 等級2
新省エネ基準 等級3
次世代省エネ基準 等級4
今回の平成25年省エネ基準も等級4
不思議に思うかもしれませんが
では何が変わったのかというと
大きな違いは
従来Q値で示された断熱性能が
UA値で示されること。
外皮平均熱貫流率と言います。
この言葉を聞いただけでも
あるいはこの漢字を見ただけで
思考が停止してしまいそうですね(^_^)
(多くの方がそうですから心配しないでくださいね)
これ以前のQ値でさえ
未だに知らない建築関係者が多くいるのに
(本当です、身近の建築関係者に聞いてみてください)
今度はUA値
Q値は住宅の熱損失
つまり床、壁、天井、サッシから逃げていく熱と換気で失われる熱を
床面積で割ったもの
UA値は床、壁、天井、サッシから逃げていく熱を
実際のその面積の総和で割ったもの
Q値では床面積で割るので
大きな、つまり広い面積の家ほど
いい数字が出てしまいます。
わかりやすく言えば
床も壁も天井も同じ断熱材を使い
サッシも同じ性能のサッシを使っても
床面積の広い方が数値がよく出て
あたかも高い性能が確保されてるように算定されてしまうということです。
ということで
その熱損失の合計を実際の外皮面積(床、壁、天井、サッシの面積の合計)で割ったのが
UA値
注意しなければならないのは
この新しい省エネ基準の断熱性は
ひとつ前の次世代省エネ基準と同じということ
表記される数値がQ値からUA値になるだけで
より厳しくとかより向上した基準ではないということです。
美濃地方は
Q値で言えば2.7が基準
UA値で言えば0.87
ここでQ値のことをうろ覚えの方は
あるハウスメーカーから
我社の断熱性の数値は1.5(基準に達していないUA値)ですと言われて
1.5ならかなり良さそうだね(Q値と勘違いしてしまう)
となる可能性あるわけで
あわて者のかたは
注意が必要ですね(^_^)
さて
美濃地方で平成25年省エネ基準での
基準UA値は0.87(Q値で言えば2.7)
Heat20のグレード2が推奨している美濃地方のUA値は
0.46
これは
平成25年省エネ基準の北海道地域の値です。
そうです、
美濃地方で北海道基準が推奨値です。
国が定めた平成25年省エネ基準
それがいかに緩いものかお分かり頂けたでしょうか。
でも、もっと言えば
このHeat20の推奨値、世界的に見ればまだまだレベル、
今までの日本の基準としては最高レベルの基準といった程度です。
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