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社長ブログケヤキの木の下で

2021年6月18日

希望の星


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
梅雨ですが気持ちのいい朝が続いています。
後半にまとめて土砂降りにならないことを願うばかりのこの頃です。
昨日は事務所で建具屋さんと城屋敷の家の建具の打合せ
いつもは一人なのに二人連れ。
聞くと、新入社員!
兵庫県出身で大学を卒業した新卒、
田舎の建具屋さんに就職?弟子入りしたとのこと。
役場を介しているので
住まいは使わなくなった教員住宅。
建具屋さん、
HMの家の建具は障子も含めて大手の建材メーカーのもの
(多くはペーパーハニカムコアの芯材に薄いベニヤを張って木目の付いた塩ビシートやオレフィンシートが使われます)
地場の工務店の多くも一時はその流れに乗ってましたから
仕事が激減して、廃業するところもありました。
安く、より安くとなればそちらの方向に流れるのは必然でしょうか。
ところが最近、自力のある工務店や設計事務所は
既製品である工業製品の建具ではなく、
建具職人の作る建具に移行してきています。
もちろん、建具職人はペーパーハニカムコアや塩ビシートなんて使いませんから、
昔ながらの木製の建具。
スマホで簡単に様々な建具の意匠が検索できますし、
細かい寸法なども調べることができますから
俄然、デザイン性や質感に富んだ建具がでてきてます。
建具職人の作る建具のメリットは
建具屋さんならだれでも直せる
いつでも直せる
同じものが何年先でもできる
工業製品の建具ではこうはいきません。
10年もすれば廃番です。
丁番の具合が悪くなって調整しても直らない
丁番を交換しようにもその丁番自体が廃番
結局ドアごと交換ですが、ドアだけでは済みません。
今は枠とドアが一体になった枠付き建具が一般的なので、
枠も一緒に交換することになります。
廃番になっていればそのドアだけ、
他のドアとは異なる色やデザインになります。

設備や家電製品なら10年あるいは15年で交換ですが、
建具も当然、傷んだり交換する必要も出てきます。
20年、30年、あるいは40年という長いスパンで考えれば、
自ずとどんなものを使ったらいいかわかります。
30歳で家を建てて40年と言うと70歳ですが、
70歳の時に自分が建てたその家に住んでいない自分を想像する人は稀です。
40年経っても容易に手直しができることに意味がありますし、
そのような社会であるべきです。
弟子入りした若者を希望の星にできるかどうかは、
これから家を建てる住まい手にかかってます。

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