社長ブログケヤキの木の下で
2021年11月12日
8%
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今にも雨の降りそうな曇り空です。
しかも気温は7度と寒い朝です。
世界中で物価が上昇傾向。
日本でも40年ぶりのBtoB取引(企業物価指数)の物価が上昇していると、
昨夜のNHKや日経電子版が報じてました。
原油高や円安が原因で10月は8%の上昇とか。
40年ぶりということは1981年以来の上昇率です。
アメリカでも同じことが起こっていますが、
強力な経済対策で個人消費が持ち直しているので問題なし。
日本は消費基調が弱いので値上げできない状態とか…
消費基調が弱いというのは消費者にお金が無いということで、
過去30年間のツケが出ているということになります。
世界中の物価が上がっていくのに取り残されている日本という構図です。
50代より上の世代には信じられないかもしれませんがこれが現実です。
簡単に言えば
ウッドショックでアメリカから輸入する木材が高騰している。
つまり、家を建てるための原材料が高騰した。
通常は原価が高騰すればそれを販売価格に転嫁して、
経費や利益を確保する。
ところが販売価格にそれを転嫁すると、
給料が安くてそれを買ってくれる人がいなくて高くできないのが今の日本。
木材を輸入しているのは日本だけでなく、
多くの国がアメリカから輸入している。
特に中国はアメリカの木材が高くなっても大量に購入できるのは、
国内でそれを買ってくれる人がいるから。
日本は材料の買い負けをしている状態。
買い負けとは、お金が出せなくて指をくわえて見ているしかないということ。
だったら、日本の山に生えている木を使えばいいと考えるかもしれませんね。
日本は山国、国土の70%は山林です。
あなたが山林を持っていたらどうします?
日本の危機だ、
お国のために自分の山の木を切って市場に出すとして、
いくらで出しましょうか?
国内の業者が買ってくれるのは木材m3あたり1万円が限界。
それ以上は出してくれません。
出そうと思っても、それ以上の値段で買ったら国内では高くて売れない。
中国はm3あたり2万円であなたの木を買ってくれます。
どちらに売りますか?
これは典型的な途上国経済。
国内に資源があっても、
国内で消費するより海外に輸出する方が利益が出る。
国内需要を満たして余った分を輸出するのではありません。
政治や行政の問題も確かにありますが、
ひとり一人の意識の問題でもあります。
地産地消の経済が地方では大切です。
国は経済対策をする時
真っ先に住宅に対しての施策を取ります。
波及効果が大きいからですが、
それは国全体として考えた時です。
(1兆円の予算に対して波及効果は1.3兆円というように)
住宅を建てる時、
本社が東京にある大手HM、
本社が東京にある銀行でお金を借りて建てたら、
あなたのお金は全部、東京にもっていかれることになります。
お金が他所に行ってしまうわけですから
地元のお金はその分なくなります。
地元にお金が無くなるというのはつまり貧乏になるということです。
自分の住んでいる地域を意図せず貧しくしている…
もし、地元の銀行を使い、地元の工務店で建てたなら、
あなたのお金は地元で回り、地元を豊かにすることになります。
35年かかって返していくお金が
地元ではなく遠く離れた都会の銀行に行くなら
都会の銀行は都会であなたのお金から儲けたお金で社員に給料を払い、
税金を払い、都会はますますお金持ちになっていく。
地方にお住みの方は地元でお金を回せば、
地元や地域はより豊かになります。
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