社長ブログケヤキの木の下で
2024年6月24日
後からでは
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
昨日の雨で今日も雨かと思っていましたが、
水曜頃までは曇りの様です。
梅雨入りしたのに、なんだかついてますね。
- 先日、今年度の耐震診断をしました。
3件あったのですが、
どの家も40年以上前に建てられていますから
土壁に土葺きの瓦屋根です。
筋交いは釘で留められている程度で
疎らにしか入っていませんから、
期待できるわけではありません。 - このようなケースでは大きく分けると
二通りの耐震改修があります。
- 一つは壁を強化していく手法で
壁に筋交いを入れたり
合板で補強していくやり方です。
現状の家の持つ
耐震性がどの程度かにもよりますが、
屋根の荷重はそのままにして
壁を強化することで
地震の揺れに対抗することになりますから、
補強する壁の数はかなり多くなります。
同時に補強する壁の配置も
バランスよくしなければなりませんから、
家中のあちこちの部屋の壁を
補強することになります。
キッチンの壁を2つ
リビングの壁を一つ
和室の壁を3つ・・・
どの部屋もどの部屋も
補強するということになると
家具の移動や設備機器の移動もあって、
とても住みながらと言うわけにはいきません。
土葺き屋根で土壁の場合
相当程度の壁を補強することになりますが、
住まい手の方にとって
工事中のQOL(生活の質)は決して良くありません。
- このような場合のもう一つの耐震改修は、
屋根を軽くすることです。
土葺き瓦屋根なら桟葺きの瓦屋根に、
あるいはガルバリウムなどの軽い屋根にすることで、
壁の補強箇所はかなり削減することができます。
現況の家の耐震性がどの程度あるかにもよりますが、
どちらの手法のほうがコストがかからないか。
外壁を補強するとなれば
外壁に使ってある材料が何か?
漆喰で仕上げてある家か
トタンで仕上げてある家か
その補修の方法でも金額は違ってきますし、
家の佇まいによっては
瓦のままの方がいい場合もあり、
耐震性が上がりさえすれば
良いという訳にはいきません。
予算的な制約もある中で、
どういう補強方法を提案するか
なかなか難しい所です。
- これから新築を検討される方も
多くおられると思いますが、
耐震性のみならず
あとから性能をあげようとすると
多くの費用が掛かる断熱や気密、換気は
よくよく吟味検討する必要があります。
それともう一つ。
耐震性や断熱、気密は
一度施工すればノーメンテナンスですが、
換気は設備ですから
いつの日か交換と言うメンテナンスが必要です。
30代で家を建てれば80代までの50年間
換気のメンテナンスが必要です。
ここのところは
ご自分でじっくり考えるしかありません。
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