社長ブログケヤキの木の下で
2022年8月22日
持続性 継続性
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
お盆あたりから、なんだかすっきりしない天気が続きます。
昨夜は雨で今朝も雨は降ってませんが、
湿度の高い曇り空です。
子供のころはお盆を過ぎた頃から、
朝のラジオ体操はランニングシャツ一枚では寒かったのを覚えています。
先週、ヤフーのニュースに上のグラフが出ていました。
2020年と比較した時の大手HMの1棟の金額で、土地は含みません。
積水ハウスと大和ハウスが3%強の上昇。
住林は下がっているように見えますが、1棟面積が減少していて
他の2社と同程度の値上がりとか…
昨年と一昨年を比較した数字ですから、
今年は来年にならないと出てきませんが
既に積水ハウスは6月に3%
大和ハウスもこの10月に同程度の再値上げの予定です。
先月の日経の記事によれば、大和ハウスの2021年度の金額は
消費税を除いた1棟の平均価格で4300万前後。
今年10月に3%の値上げとなると、
今年は4430万(除く消費税)の予想となっています。
日経新聞とヤフーのニュースでは金額が異なりますが、
それほど大きな隔たりは無いでしょう。
傾向から見ると
積水ハウスは大和ハウスよりもう少し高いと思われますが、
積水ハウスは23年1月にかけて更に段階的に価格を上げるとあります。
上の2社に加えパナホームとトヨタホーム、
それにセキスイハイムなどが軽量鉄骨の構造。
工場生産で型式認定などを取得した長期優良住宅が主体
紙太材木店ではリフォームもしますが、
この手の住宅ははっきり言ってお手上げ…
表面的なクロスの張替えや吹付塗装などはできても、
構造的な部分に関わる間取りの変更などは
構造計算書などがオープンにされていれば何とかできますが、
ブラックボックスですから手が出ません。
加えて、工場生産で型式認定を取得していれば、
現場で構造変更すれば認定は取り消される可能性があります。
もちろん、長期優良住宅も…
家を建てた自分達だけが住むのならそれでもいいかもしれませんが、
次の世代はどうでしょう。
間取りを変えたいという要望は、長い間には出てくる可能性の方が高いと思われます。
30年か40年程度で建て替えなどと言うことは恐らく考えていないはずで、
これらの住宅も構造的には
優に50年、60年あるいはそれ以上の寿命があるはずです。
長い間には世代や住まい手の都合にあわせて
変えられる必要もあるわけで、
建てたメーカーしか手出しができないのではなく、
技術者の誰もが手を加えられるようなその建物の構造計算のオープン化も
必要と考えます。
それをクローズにして出さない企業秘密ですからと言うのは、
囲い込み戦略と言ってしまえばそれまでですが、
住まい手に取っての選択肢は建てたメーカーしかないことになります。
日本の建築文化の継続性や持続性を考えれば、
その手の囲い込み戦略の限界も近いのではないでしょうか。
遠くない将来新築なんて高くて手が出ない、
既存住宅のリノベーションが主流という時代が確実に到来します。
現在、空き家が800万戸、
更にそれが増えていく時代なのですから。
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