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社長ブログケヤキの木の下で

2018年6月1日

高気密に対する誤解


小梅 打合せ中のお客様からのいただきました、
週末はこれで梅酒つくり!
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
雨天の後の快晴
気持ちのいい朝ですが
気温も低く肌寒い感じがします、
それに少し前まで霧が出ていました。
さて、高い気密性(高気密)や換気について書きます。
オイルショックを契機に
省エネな住宅の必要性を感じたカナダ政府が
国家プロジェクトとしてR2000住宅を開発しました。
1980年代のことです。
日本にもその手法が伝わり
大手のHMや地場の工務店がこぞって参加しましたが
求められる性能が高く、大手HMは全て撤退
このR2000住宅が今で言う省エネ住宅の始まりです。
R2000住宅では気密の必要性を次のように挙げています。
・冬季の壁内結露をはじめとする結露防止
・計画的な換気を行うことによりエネルギーの無駄を省き家の中の温度差を無くす。(気密が取れていないと計画的な換気ができない)
これは家の隙間を境に気圧差があると単に穴が開いている事による空気の移動量ではなく
その何十倍もの空気が出入りすることになることを指します。
日本の平均的な風速は4m~6mですから
隙間があれば常に家の内外で気圧差があることになります。
温めた空気(あるいは涼しくした)が気圧差のある隙間から大量に漏れ出すことにより
家の中の温度差、エネルギーの過剰消費を引き起こします。
今回、気密のことについて書こうと思ったのは
日本では気密について一部に誤解があるように感じたからです。
先般ある雑誌に次の様に書かれていました。
「シックハウス症候群」。高気密高断熱の住宅がもてはやされて間もなく、こんな言葉が出始めました。

24時間換気が義務付けられた理由は
気密性の高い住宅でシックハウス症候群が起こったからというものです。
確かにそうなのですが
この言葉のニュアンスでは高気密の家でシックハウス症候群が起こると誤解される方
あるいは高気密=シックハウスとだけ頭の中に残る可能性があります。
しかも 気密=シックハウス=化学物質と結びつき
高気密にしたからシックハウスが起こるんだと。
換気の主な目的は家の中で発生した
ハウスダスト、CO2、湿気、臭いなどの有害物質を排出し
新鮮な空気を入れることです。
もちろんそこに化学物質もはいります。
その換気がなされていない家でシックハウス症候群が起こったわけで、
今では建材に含まれる化学物質は規制されていますから
換気の目的はどちらかと言えばハウスダスト、CO2、湿気、臭いなどの排出に移っています。
エネルギーの無駄をなくし、健康的な生活をおくるためには
換気が大切であり、それを計画的に行うには気密もとても大切な性能です。
もちろん、人の生活スタイルは様々ですから
冬は薪ストーブで十分だから隙間なんて平気、家なんて風通しが一番という生活もありです。

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