社長ブログケヤキの木の下で
2015年3月2日
民家再生へのアプローチ
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日は茅葺き屋根の家のお祓い
築100年ほどの古い家で
昨年詳細調査済ませています。
ご連絡を頂いたのが昨年5月、
以降現地調査や打合せで10ヶ月ほどが経ちました。
和室の天井裏はこのようになっていて
その上には更に竹を組んだ床があります。
小屋裏は茅葺きですからこんな状況で
扠首(さす)組の構造となっています。
もちろん断熱材はありませんし
天井板も一枚ですから冬の寒さは相当なもの
部屋を暖めた暖気は数多くの隙間から小屋裏に逃げていきます。
お座敷のような客間は天井板が貼ってありますが
家族が使うスペースは骨組みがそのまま見えていて
黒光りをしたその天井はとても美しいものです。
写真の下に見えているのは欄間で
その下に建具があります。
フラットな天井と津市五、
勾配天井とそれを支える湾曲した梁の見事な組み合わせに
思わず目がいってしまいます。
住まい手の方には
普段見慣れている暗くて寒い天井ですが
これは見ごたえがあります。
外観は茅葺き屋根に板金が被せてあり
内部の作りを想像させる気配はありませんが
多くの古い日本家屋には
独特の建築文化があります。
・良質な木材が身近であったこと
・日本の気候風土に木材が適していたこと
・地震の多い日本に木材が適していたこと
・日本人の気質や器用さがあったこと
などが挙げられます。
古い建物の持つ存在感や風格
歴史や趣を次の世代に繋げていくお手伝いが始まります。
来週半ばに着工
完成するのは秋の声を聞く頃でしょうか。
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