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社長ブログケヤキの木の下で

2013年11月8日

LOW-E複層ガラス(遮熱タイプ)のおすすめ度

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
最近の建築雑誌は
どれも特集で省エネ住宅、エコ住宅、ゼロエネ住宅・・・
これらの記事が満載
サッシのガラスに付いても
サッシメーカーがいろいろ広告を出しています。
そんな中で気になるのが
遮熱サッシ
LOW-E複層ガラスの遮熱タイプのこと
一般の方がペアガラスというと
ペアガラスでLOW-Eという程度ぐらいですが
設計者はもっとガラスの詳細を知っておく必要があります。
サッシメーカーの広告を鵜呑みにして決めてしまうと
おかしなことになります。
メーカー仕様のガラスは大きく分けると
通常の複層ガラス
LOW-E複層ガラスの遮熱タイプ
LOW-E複層ガラスの断熱タイプ
この遮熱タイプは
夏の太陽の熱線を50%程度カットするというもの
同時に室内の熱を逃さないから
次世代省エネ基準の4地域にはおすすめとあります。
つまり夏の暑さ対策にはこのガラスがいいよと
言っているわけですが
日本は夏だけでなく冬もあります。
遮熱タイプというのは
日射の熱線をカットするわけですから
冬の柔らかな日差しも同時にカットしてしまいます。
日射取得熱はわかりやすく言えば
ひだまりの暖かさ
実はこの熱量は馬鹿にならなくて随分あります。
これをカットすると
夏の冷房費は少々安くなりますが
冬の暖房費はもうひとつの
LOW-E複層ガラスの断熱タイプを使った場合に比べて
随分高いものになってしまいます。
新住協の資料ではそれを
QPEXで計算したものがあります。
それによれば
東京で次世代省エネ基準で建てた120m2のモデルで
(アルミでペアガラスが取り付いているもの)
LOW-E複層ガラスの遮熱タイプを取り付けたときの
暖房エネルギーの削減率は2.3%
LOW-E複層ガラスの断熱タイプの場合は削減率は21.3%
冷房を使う期間は暖房に比べれば圧倒的に少ないわけですから
家計に優しいのは断熱タイプと言えます。
但しこの削減率も日射が期待できる太平洋側の数値
日本海側の様に冬の日射が少ない地域では
この数値が異なってきますから
それぞれの地域に合わせた計算が必要ですし
何よりも個々の家の条件が異なりますから
家々で暖房用エネルギーの消費量がどれだけの家なのかを知る必要があります。
中部電力では
電気料金を来年春に5%値上げを申請してますが
同時に消費税も上がるわけで
住むことのランニングコストをどう下げるかが問題です。
パネルもひとつの選択肢ですが
パネルの前にしなければならないことが
日本の住宅には一杯あります。

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