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社長ブログケヤキの木の下で

2012年10月10日

大黒柱が黒いのはなぜか

こんばんは
紙太材木店の田原です。
大福町の家
荏油塗りも佳境に入ってきました。
121008_145617535.jpg
写真をご覧になると分かりますが
柱の上に梁が乗ってます。
ちょうど柱の真上の右側が荏油を塗ったところ
左側がまだ塗っていないところ。
奥の梁は既に塗ったもので
布に荏油をしみこませてふきます。
荏油は透明ではありません、
少し黄色身をしていますが無着色です。
(最近、色付きのものもあるようです)
荏油を塗ることで
3年後、5年後、10年後、20年後・・・
無垢の柱や梁の色つやが違ってきます。
古い旧家の柱や建具、大黒柱が
黒光りするほど磨かれているのをご覧になったことがあると思います。
荏油で何度も何度も磨かれ、手入れされた証です。
色やけや荏油の酸化作用で非常に濃い飴色
見た目には黒く感じるかもしれません。
そこに磨きが入りますからつやがでてきます。
大黒柱が黒いのは囲炉裏の煤で燻されたからという場合もありますが
むしろ一般の方が目にするのは
囲炉裏でいぶされて黒くなった柱ではなく
囲炉裏は無くてもそこに住む人が心を込めて磨いた柱ではないでしょうか。
10.11.2012no2 002.jpg
囲炉裏が無くても荏油できちんと手入れすれば
大黒柱だけでなく、建具も、桧の床も、梁も非常に濃い飴色(ほとんど黒)になります。
何度も磨けばニスを塗ったようにつやが出てきます。
何代にも渡って手入れされた柱や梁、建具だけが
黒光りする輝きを持つ事が出来ます。
黒い色で塗装しニスでつやをつけるのとは全く違いますね。
古民家のように柱や梁があまり濃くなっては困ると言う方は
荏油を塗るのは最初の1~2年で
あとは乾拭きすればいいでしょう。
飴色のつやのあるいい色になります。
それでは
皆さん、次回をお楽しみに
ps
木部に塗る油は桐油、亜麻仁油などいろいろありますので
ご興味のある方はお調べになって下さい。
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