社長ブログケヤキの木の下で
2020年1月24日
田中工務店の「木造住宅の実用納まり図鑑」 増補改訂版
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨夜から濃い霧に覆われている美濃地方。
霧も空気中の水蒸気が冷やされてできたものですから一種の結露。
H2O分子がクラスターとなって、目に見える状態になったものです。
昨年末に木造住宅の実用納まり図鑑の増補改訂版が出ました。
田中工務店の田中さんの力作で、
前作に加えて新しい納まりが加筆されています。
前作が出たのは2016年で4年ほど前で、早速購入したのを覚えています
田中工務店と言えば
伊礼さんとの仕事も多く、造作工事(大工さんが家の中で使う木を加工すること)も美しく仕上げています。
どのように加工しているのかは
一般的な写真だけではわからないのですが、
この本には写真とともに図面で解説してあります。
既成のハウスメーカーが使うような工業製品であれば、
建材屋さんが持ってきたものを組み立てるだけです。
例えばドアは「枠付き建具」といって
枠もドアも把手も全てメーカーで組みあがったものを
工事現場で取り付けるだけ。
使ってある木も、その色も、数種類の中から選ぶだけです。
北海道でも九州でも全く同じものを付けることができます。
ただその多くは木ではなく、
段ボールを圧縮して成形したものや集成材に
木に見えるように印刷したオレフィンシートや塩ビシートを
張り付けたものです。
以前はそれらの製品が主流でしたが
住まい手の意識の多様化に伴い、
本物の木を使いたいという方が増えてきました。
それに伴い工務店や設計事務所も
職人の造作で作るケースが増えてきました。
見た目が美しく、品よくとなると、センスが求められます。
どんな木(材料)を使うか、サイズは、厚みはどれくらいにするか
金物(把手や鍵etc)は何を使うかで、
美しさは変わってきます。
神は細部に宿るではありませんが、
ほんのちょっとの違いで見た目の印象は大きく異なってきます。
この本は田中工務店が試行錯誤しながら完成させた書で、
アーキテクトビルダー必見と言っても過言ではありません。
一般のこれから家を建てようという方で、
工業製品ではない職人の手作りや手加工を大事にしたい、
あるいはそういうものが好きだという方にも
お勧めできるものです。
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