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社長ブログケヤキの木の下で

2025年1月6日

一種全熱交換は万能ではない

 

  • おはようございます、​紙太材木店の田原です。
    あけましておめでとうございます。
    本年もよろしくお願いいたします。
    1週間ほどお休みをいただきました。
    紙太材木店は明日までお休みですが、
  • 私は本日が仕事始め。
    昨年6月に着工した千種の家も、本日が完了検査です。
    外構工事の後、2月1日、2日に見学会の予定です。
    正式案内は近々HPやインスタで案内を出しますから
    乞う、ご期待であります。

 

  • 断熱、気密の見学会​をしたのが
    9月の初めですから、まだ暑い盛りでした。
    2階の取り付けた工事用のウインドエアコンは
    1.4KWタイプですが、ストレスなくご覧いただけました。
    準防火地域ですが
    断熱性能等級7
    Q1.0住宅レベル4の住宅です。
    断熱、気密の見学会のブログでもお伝えしましたが、
    冬の寒さは断熱性を上げることと
    日射を利用することで

    対処できますが、問題は夏の暑さ。
    夏は気温だけでなく、水蒸気との戦いになります。
    温度を下げるだけでなく
    湿度の下げる必要があります。
    一般の方だけでなく
    実務者の多くも誤解していますが、
    1種の全熱交換器で換気すれば問題解決ではありません。

 

  • 簡単に説明すると
    全熱交換器の潜熱の交換率が75%としても、
    それは交換器を通る空気の話。
    トイレやお風呂、台所にも
    換気扇は設置されています。
    トイレやお風呂は、
    換気扇を一日中回したままのお宅も多くあります。
    匂いやカビ対策のためです。
    台所の換気扇の換気量は
    1時間に300m3~400m3/h
    トイレ2か所で70m3x2か所
    お風呂100m3/h
    30坪程度の家の気積を
    280m3とすると
    1時間に半分の140m3を換気する必要があります。
    1種の全熱交換機を通る空気は
    この140m3の空気で
    交換率は75%
    トイレやお風呂、台所は
    別ルートの給気経路とすると、
    熱交換機のを通る空気は140m3より少なくなります。
    トイレやお風呂の給気口を
    その場所に付けてもいいですが
    冬は寒くなってしまいますし、
    夏は外と同じ暑さ・・・
    台所も同時給排にして
    シャッター付きににしても、
    風速3m程度の風があれば漏気してしまいます。
    つまり、全体の交換率は75%よりも落ちます。

 

  • 以前もお話ししたと思いますが、
    夏はエアコンにいかに上手く働いてもらうか
    上手に働いてもらうためにどうするか?
    その工夫が設計者には求められます。
    1種の全熱交換機とエアコンがあれば
    いい訳ではありません。
    全熱交換機無しでも、
    エアコンで涼しく暮らすこともできます。
    以前もお伝えしましたが、
    この問題は​「さとるパパの住宅論」​が
    とても参考になりますから
    興味のある方はお訪ねください。

 

  • さて、千種の家
    1種の全熱交換機は使っていません。
    ダクト式の換気扇です。
    冬、暖かい家が当たり前巷には宣伝文句も溢れていますが、
  • どれだけエネルギーを使って暖かいかが問題。
  • 暖房負荷 を聞けばすぐにわかりますが、
  • まだまだ一般的な言葉にはなっていません。
    この冬に見学会に行かれる方は
    暖房負荷​、冷房負荷がどれだけの家か
    聞いてみましょう。
  • 夏と冬、どんな対策や工夫がしてあるか
  • ご覧になりたい方は見学会にお越し下さい。

 

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