社長ブログケヤキの木の下で
2025年4月18日
高性能な賃貸住宅も選択肢の一つ
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
先日、黒部市にある YKKのパッシブタウンに - 行ってきました。
建物は既に第5街区まで完成していて、
第5街区の外構工事中でした。
夏頃にその外構工事も完成するそうで、
一般公開はその後のようです。
- 第3街区は 森みわさんの設計で改修物件です。
YKKの社宅だった建物。
昔の4階建て程度の公団のアパートを
思い出していただくと、想像できるかもしれません。
コンクリートで造られた建物ですから、
断熱の改修は外側から断熱材を貼り付ける手法です。
壁にはEPSというポリスチレンの断熱材を
厚さ15センチで貼り付けてあります。
壁がコンクリートのような
熱容量の大きな素材でできた建物は
室内側ではなく、壁の外側に断熱材を
取付けるのが基本。
ドイツでも同様な断熱改修が行われています。
この外側に断熱材を貼り付けて
断熱改修する時に、
邪魔になるのがコンクリートでできた
躯体一体型のバルコニー。
バルコニーを外側から断熱材で
包んでしまうことはできません。
そうなるとバルコニーは熱橋と言って
熱が逃げていく通り道になるんですね。
この建物も改修前にはバルコニーがありましたが、
熱橋対策で撤去。
写真を見るとバルコニーがついてますが、
これは後付けのバルコニーで
躯体一体型ではありません。
- 性能レベルは2棟のうち、
J棟はパッシブハウス認定
K棟はアメリカのLEED for Homes認定でから
性能的には折り紙付きです。
日本でも今後このような
高性能な集合住宅が増えていくと思われます。
既設の建物を改修すれば、
既存のコンクリートの建物を撤去して
新設するよりも、安価にできます。
- 話しは変わりますが
高性能賃貸研究会と言うのがあります。
新住協の夢建築工房の岸野さんや
東大の前先生も関わってますが、
時代が高性能な賃貸住宅を
求めていると言っていいでしょうか。
上記のパッシブタウンも実は賃貸住宅。
検索していただくと、家賃も出ています。
建築費が高騰していて
都心の新築マンションは1億を越えています。
住宅価格も同様に高騰してますし、
職人不足の問題もあります。
ひと世代前は新たに土地を購入して
新築住宅を建てることは普通であり
一般的でしたが、
これからの時代はどうでしょう?
そもそも夫婦二人の実家は
どうなるか?
どうするか?
誰かが何とかしてくれるか?
更に先を考えると、
仮に家を建てたとして
その家はお子さんの
資産になるか
負債になるか
- 現在の空き家の多くは
耐震不足、断熱不足が主な原因ですが、
建てた家が十分それらを満たしているかどうか
満たしていなければ
負債になる可能性が高いと思っていいでしょう。 - これから新築を検討される方は
- 幾つもの選択肢がありますが、
- 同時に検討すべき項目も数多くあります。
- 親世代の時の様に何も考えず、
土地を買って家を建てる時代は終わりました。 - 耐震性、断熱性、省エネ性
実家の終活、ローン金利
資材の高騰、インフレ
子供達への相続 etc. - 家づくりは慎重に進める必要があります。
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