社長ブログケヤキの木の下で
2025年4月16日
南面のサッシガラスと暖房費
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
昨日から富山に来てます。
途中のひるがの高原は吹雪で、車載温度計の外気温は0度
- 幸い、路面に積雪はありませんでしたから
安全に来ることが出来ました。
積もるような雪だったら、サービスエリアで足止めでした。
- 富山に来たのはYKKの黒部萩生製造所PSスタジオと
パッシブタウン
それに、黒部製造所の見学です。
紙太材木店では標準的なサッシは
エクセルシャノンとYKKです。
APW430やNS50を使っていますが、
サッシも年々進化しています。
特にサッシに使われるガラスについては、
サンゴバンの優れたガラスが使われるようになりました。
木製サッシでは佐藤の窓のスマートウィンや
シャノンのNS50でも使われていますし、
YKKでも同様です。
- サッシのガラスの種類と聞くと
ペアガラスやトリプルガラスが思い出されますが、
実は住宅で使われるサッシのガラスは - 何十種類もあります。
QPEXやホームズ君などの計算ソフトで、
選択できるガラスのリストを見ると多くの方は驚かれます。
主に、
Ug値と言われるガラスの熱還流率と
日射取得率のηg値で分けられます。
Ug値は熱還流率なんて言うと分かり難いですが、 - 断熱性の事です。
- 最近はUa値で住まいの断熱性を数値化しますし、
サッシから逃げていく暖房エネルギーは
壁よりも多いと言うところが強調され、
Ua値をよくするためサッシを小さくしたり、
出来るだけサッシの数を少なくする
設計者やHMもあります。
新住協でもPHJでも日射取得による
暖房エネルギーの削減効果を見ています。
なので、簡単に言うと
南面のサッシは出来るだけ大きく
出来るだけ多くと言うところを意識しています。
- そこで関係してくるのがサッシのガラスの
Ug値(熱貫流率=断熱性)と
ηg値(日射取得率)
今までの日本のサッシのガラスは
Ug値(熱貫流率=断熱性)が良ければ
ηg値(日射取得率)が悪い
ηg値(日射取得率)が良ければ
Ug値(熱貫流率=断熱性)が悪い
二つの値は相反する関係にあったんですね。
しかしサンゴバンのガラスは
二つが両立してるガラスです。
この二つが両立すると
南面にこのガラスを使うことで、
暖房エネルギーを大きく削減することができます。
日射を取得するタイプのガラスと - 取得しないタイプのガラスのηg値は0.6前後と0.3前後で、
- 約2倍の違いがあります。
- 現在建設中の可児の家で
- どれくらい暖房費が違ってくるか計算すると、
- ガラス取得しないタイプに変えただけで
- 暖房費は約30%アップ自然温度差は2度低下します。
- でも逆に取得しないタイプは断熱性が少し上がるので、
- Ua値が0.01良くなります。
- Ua値がいくら良くなっても、暖房費が上がるようでは意味がありません。
サッシは、どんなガラスを使うかによって
暖房費は大きく異なります。
デザインや性能、予算のバランスを見て
設計者と相談しながらお決めください。
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