社長ブログケヤキの木の下で
2018年9月21日
家の断熱性を知るにはQ値やUa値より 自然温度差
20年ほど前に建てたログハウスの屋根の葺き替え
カラーベストからガルバリウムに
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日は来月上棟する可児の家Bの構造打合せ
プレカット工場で担当者x2と大工さんと私で最終確認
個別で確認はしているのですが
複数で見るとやはりいろんな変更点が出てきます。
今回の家も来月完成する花池の家と同じく付加断熱をします。
4年前、粟野の家を建てたのが転換期で
以後、紙太材木店で建てる住宅の8割は付加断熱仕様となりました。
今現在打合せ中のお客様も全てこの仕様ですが
断熱仕様は4年前より漸次(ぜんじ)強化されていて
厚みは同じでも性能のよりよいものに変わっていますし、
換気システムも改良されています。
今回の住宅は
Q値は0.9w/m2・K Ua値は0.27
最近は上記の数字だけが良ければ良しとする風潮も見られますが
一般の方がその住宅の断熱性を判断するにはもう一つの数字である
「自然温度差」を加える必要があります。
特に日本海側に比べ冬季の日射の豊富な美濃地方や愛知県は
設計上の工夫で自然温度差を高くすることができます。
自然温度差とは「暖房してない状態での室温」と外気温の差です。
何も暖房してない状態で外気温と何度差があるか?
家の中では暖房をしてなくても
人がいることで熱が出ますし
冷蔵庫や待機電力などからも熱が出ています。
加えてそこに日射が入ってくれば
隙間風の入ってくる家でない限り
それなりに暖かくなることは想像していただけると思います。
断熱性だけでなく日射も考慮した設計をすると
この数値が上がります。
この数値が上がる意味を簡単に言うと
外の気温が5度の時
自然温度差が10度あるとすると
室内の気温は15度になります。
エアコンで暖房するときに
室温を22度にしたければ
エアコンは7度気温を上げる仕事をすることになります。
でも自然温度差が5度の家とすると
外の気温が5度なら
室温は10度です。
室温を22度にするには
エアコンは12度気温を上げる仕事をしなければなりません。
室温を7度上げる仕事をするのと
12度上げる仕事では
エアコンの負荷(電気代)はかなり差が出てきます。
冬季、11月から3月一杯までの5か月間
24時間、家中ずっと暖房した時の暖房代はいくらになるか?
この可児の家Bの自然温度差は10.1度あります。
室温22度設定で20.088円
室温20度設定なら14.337円です。
5か月、150日ですから
家中24時間暖房して一日の暖房代が
20.088÷150=133円
20度設定なら96円
新築住宅を検討すると
Q値やUa値、ηA(イーターエー)値と言った数字を説明されて
何かわかったような気になりますが
自然温度差が何度あるか?を聞くと
分からない数字の説明より断熱性能を明確に示しています。
もちろんC値も忘れないでください。
PS
日射熱の取得は数値で表すことができて
ηA(イーターエー)値と言いますがその数字を見ても一般の方はほとんどが?
ηA値が良ければ自然温度差もよくなります。
自然室温=外気温+生活熱+日射熱
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