社長ブログケヤキの木の下で
2019年11月13日
サッシの枕詞
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
事務所の周りはケヤキの落ち葉に溢れてますが
先週末の大阪駅近くのケヤキはまだ紅葉もしていませんでした。
つい先日までは
夏の水蒸気の持つ潜熱に悩まされていたのが
これからは結露で悩む季節となりました。
10月初めで30度でしたから
気持ちのいい秋はわずか1.5か月でさようなら
と言うことになります。
長い冬と今まで以上に長くなりそうな夏
どちらの季節も水蒸気に悩まされることになります。
一般的な住まいの悩みはサッシの結露と
サッシ表面では結露水が溢れているのに室内が乾燥していること。
室内空気の中に水蒸気が欲しいのに
そこには無くてサッシの表面に溢れるほど集まる。
松尾設計の言うところの
除湿機能の付いたサッシ(低い性能)を使えば
ますます室内は乾燥していくことになります。
なぜサッシが結露するかと言えば
サッシの表面温度が外の冷気の影響を受けて低くなってしまうからです。
夏のコップの中には冷たい水が入ってますが
冬のサッシの外には冷気があると考えると分かり易いかもしれません。
一般的な壁の熱貫流率は0.44w/m2・kほど
サッシは10年前の大手HMで4.0を超えていたようにおもいます。
現在でも2w/m2・k前後のアルミ樹脂複合サッシが標準的でしょうか。
となると、壁の断熱性の25%程度
つまり壁が10センチの厚さだとすると
サッシの部分は2.5センチの壁と同じ断熱性と言うことになります。
(10年前は1センチ!)
40年ほど前でも壁に断熱材を入れるとなると
5センチのものを押し込んでいましたから
それとどっこいどっこいなのが
大手HMの標準的なサッシの断熱性と言うことになります。
コートを着ているけど
所々薄手のセーターになっているという感じでしょうか。
その薄手の部分で結露が出たり
冷気が侵入してくるというのが現在の日本の住まい
寒いから体中に使い捨てのホッカイロを張り付けなければなりません。
ペアガラスだから暖かいとか
アルミと樹脂の複合サッシだから暖かいとか
サッシの枠が細いから暖かいとか
サッシの省エネ建材等級が星4つの最高等級(熱貫流率は2.33w/m2・K以下)だから暖かいとか
言うのは
昔のアルミの一枚ガラスに比べれば
という、枕詞程度に聞いておくぐらいがちょうどいいと思います。
日本のサッシの最高等級星4つは韓国のサッシの最低基準と同じです。
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