社長ブログケヤキの木の下で
2022年11月25日
あちらを立てればこちらが
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は5.7度の美濃地方。
日中は日差しもあってそれなりに暖かいからか、
ケヤキの葉の落ち方が遅いような気がします。
急に寒くなってドカッと落ちるよりはいいのかもしれませんが…
さて、先日の次世代住宅ステップアップ研修。
講師の飯塚豊さんからお聞きした話しの中で、
チラッと可変調湿シートの話しがありました。
飯塚さんが可変調湿シート?
なんて、思わないでください。
10年ほど前から、夏型結露ということが言われ始めました。
防湿シートを室内側に貼ると
エアコンで冷やされた室内側の温度が下がるので、
シートを挟んだ壁の外側で結露が生じるというものです。
物理的な設定条件が揃えばもちろん結露する訳で、
例えば36度60%の空気は24度で結露します。
エアコンで室内をガンガンに冷やせば室温は24度くらいになりますが、
壁の構造は複雑ですから
質量のある12mmのプラスターボードの壁の裏面が
24度にならないと結露は生じません。
対策を取ってない小屋裏エアコンは可能性ありでしょう。
実務者の間での夏型結露に対する一般的な見解は、
夏型結露が生じてもそれは短時間で
発生する条件の頻度も少ないことや
たとえ発生しても夏の外気温が高いため
建物に影響を与える前に蒸発する
と言うものです。
実務者の対応は二つに分かれます。
たとえ少なくても結露の可能性があるのなら、対策を取るというもの。
もう一つは上記の前提なら対策の必要はないというもので、
高性能な住宅を建てている実務者でも対応は分かれます。
どちらにするかは設計者と住まい手の考え方次第です。
今回の飯塚さんのお話は、可変調湿シートにした時の話。
可変調湿シートは
冬は水蒸気が室内から壁の中に移動するのを妨げ、
夏は壁の中の水蒸気が結露しないように室内に通してあげるというもの。
なので、夏の室内はエアコンで除湿しても
水蒸気は壁からどんどん入ってくる。
・・・・・
1種の全熱で潜熱を交換しエアコンで除湿していても、
壁から水蒸気が入ってきて湿度がなかなか下がらない。
お付き合いのある工務店は可変調湿度シートは止めて、
従来の気密シートに戻したというお話し。
正解と言うものは今のところありません。
どうするか
どう判断するかは
自分で考える以外ありません。
紙太材木店はいまのところ
従来の気密シートです。
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