社長ブログケヤキの木の下で
2010年9月6日
荒壁の家の夏の壁の温度は?
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
暑さが続きますが
先日の4日の土曜日はことのほか暑かったですね。
プリウスの温度計は41度を示していましたから
思わず、写真に撮ってしまいました。
檜の原点を巡る旅の帰り道ですから
4時少し前のことです。
で、閃いたのが
川辺町の荒壁の家
O様邸の家の中の壁の温度はどうなっているか?です。
もちろんある予測に基づいているのですが
それを確認したかったのです。
一般に人が感じる体感気温は
気温と壁や天井の表面温度(そこから来る輻射熱を感じる為)を
足して2で割ったもの(ちょっとラフですけど)
さて、どうなっているでしょうか。
建物の外の気温は39度
お隣の陰になってますから
先ほどの車の温度計より幾分低いですね。
家の中、北側の和室は一日陽が差しません。
床上で32.9度です。
その部屋の東側の壁(内壁で荒壁)の温度は29度
(内壁とは壁の表も裏も部屋になる壁のことです、部屋と部屋の間仕切壁)
外の気温が39度ですから
随分違いますね。
その他の壁の温度も計測してみました
LDK北側の壁(内壁で荒壁)28度
面白いのはこの二つの写真
今回、確認したかった事です。
同じLDKの西側の内壁で柱をはさんで右の壁と左の壁
西側の壁でも北側ではなく南側の掃出し窓に近いです。
一枚目
コンセントの二つある柱の左側の壁(内壁で荒壁)は29度
その柱の右側の壁は31度
同じ内壁なのに
柱をはさんでなぜ2度も違うか
何度計測しても同じです。
壁の裏は共に玄関で、
どちらかの壁に陽が差しているわけではありません。
放射温度計を壁に当てて計測すると
同じように温度の高い壁があります。
こちらも31度(内壁)
さて、もうお分かりでしょうか?
この温度の差の理由は
壁の構造の違いによる質量の差によるものです。
温度の高い壁は
ラスボードに石膏が塗ってあるものです。
先ほどの柱の右の壁は引き戸が入る薄い壁で、
もう一枚の写真は筋交を入れるため同様の壁にしたものです。
温度の低い荒壁の壁は
厚み7センチの泥で出来ていて質量がかなりありますから
気温が上がってもなかなか壁自体の温度までは上がりません、
それに対し、
ラスボード9ミリに石膏10ミリを塗っただけの質量では
気温の変化にすぐに影響を受け、高くなってしまいます。
体感気温は壁からの輻射熱の影響を受けますから
壁の温度が低ければ
感じる温度も低いものになります。
この家の北側の和室、
南側の外部の気温が39度でも
窓を開けておけば陰になった北から風が入ります、
(陰になった北側の空気も低いはずです)
壁の温度も29度ですから
エアコン無しでもなんとか過ごせる状況で、
扇風機があれば十分過ごせます。
このことから体感気温を下げる工夫が出来そうですね、
CO2の削減まで出来てしまいますから、
一石三丁?なものです。
八百津町のH様邸でしてみますから
今から楽しみです。
それでは
皆さん、また明日。
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