社長ブログケヤキの木の下で
2021年6月2日
性能だけじゃ・・・
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
梅雨ですが気持ちのいい日が続いてます。
先日、池田町の家も基礎工事に着手しましたが、
雨の合間に工事が進みそうで助かります。
高性能な住宅の場合
日差しの入る窓の日射遮蔽は必須ですが、
何を使って遮蔽するかが問題です。
冬は日差しを入れたいですし
夏は入れたくない。
他にも、外からの視線を遮りたい。
防犯も考えたい、台風シーズンの備えは?など、
考えることはいろいろあります。
シャッターを取り付けるというのも一つの案ですが、
紙太材木店ではしてませんから
設計時には頭を悩ませることになります。
もちろん、お金の面でも。
単に、住まいの性能だけを追求するのであれば、
スリット式のシャッターもありかもしれません。
住まい手の思いや設計者の思いが
性能面だけで結びついているのならそれでもいいですが、
現実には性能だけなんてことはことはなく
デザイン的な要素がかなりの割合を占めます。
ということで
性能とデザイン、それに予算とのバランスで
設計者は知恵を絞ることになります。
さて、
昨日は衣替えですが 住まいも衣替えの季節 です。
ご存知ない方も多いと思いますが
古い日本家屋では
障子や襖を簀戸に替えるんですね。
全て引き戸ですから交換するのは簡単ですが、
家中となると本数もかなりの数になります。
8畳の部屋でも四方が襖や障子なら
16本の簀戸が必要になります。
もちろん全部なんて大変なので、
夏の間は障子は外して建具は無しにするところもあります。
建具の衣替えは現在の住まいでは無理な話しですが、
生活に結び付いた日本の建築文化です。
高性能な住宅にも受け継いでいきたいものです。
こちらは数年前にMOKスクールでお訪ねしたある建築家の自邸。
手前から
板戸、障子、簀戸、ガラス戸、その外に雨戸。
簀戸とガラス戸の間に10センチほどの空間がありますが、
そこには簾が下がるようになってます。
簀戸は網戸の代わりになります。
気密がなんて野暮なことを言う必要はありません。
それは設計者が考えます。
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