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社長ブログケヤキの木の下で

2019年10月16日

性能で差が出る 家の燃費

​​おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝も快晴の美濃地方は12度を切っています。
10日もすれば朝晩は暖房が欲しくなるでしょう。
美濃地方であれば
10月末から来年の4月半ばまでの5か月半暖房にお世話になることになります。
それに比べて夏の暑さ対策の冷房は2か月ありません。
暖房は期間も長くなりますから費用も掛かりますし
寒さは健康にも直結します。
住まいの寒さ対策とコストについては二つの考え方があります。
つまり、イニシャルコストとランニングコストの考えです。
最初に建てる時にコストかけて断熱性能をしっかりしたものにして
後々のランニングコストを少ないものにするやり方と
ランニングコストは高くても
最初に建てる時の断熱性能は低めにし、
建てる時のコストを少なくするやり方の二つです。

上の表は前回お話した
H28年省エネ基準住宅(表中、基準住宅)と川辺の家D(当該住宅)の
消費エネルギーの比較です。
川辺の家Dでは年間20万ほどですが
省エネ基準住宅では35万ほどかかります。
太陽光パネルを設置してますから実際の差はもっと大きくなりますが
省エネ基準住宅にはその設定がありませんから、
純粋に性能の差だけで年間15万円ほどの違いになります。
最近の住まいの健康性の考えでは
室温の差による健康性の差、つまり医療費にも差が出ることが分かっています。
つまり、室温が低く風邪にかかりやすければ
家族4人が使う薬や医療費も差が出ることになり、
それらを合わせるとかなりの額の差になります。
単純に、建てる時に上の二つの家がそれぞれ
2000万と1850万と仮定した場合では差が150万円ありますが、
11年目にはランニングコストとイニシャルコストの合計は逆転します。
つまり、10年以上その家に住むなら
性能を上げていたほうが出ていくお金は少なくなります。
もちろん性能を上げれば最初のイニシャルコストは大きくなりますから
逆転する時期は15年先、20年先、30年先と後ろにずれていきます。
今回は医療費の差は入れてませんから
それを考慮すれば逆転する時期は早まります。
最近はファイナンシャルプランナーに相談される方もいますが、
FPはお金のことは分かっていても
住宅の性能のことについて知っている人はほとんどいません。
まして、その差がどれほど生活費に影響を及ぼしているかを知っている人は
ほんの一握りでしょう。
住宅ローンの毎月の返済額が3000円(年間3.6万円)違えば
借入金額は100万円違います(35年返済)
イニシャルコストに200万円余分にかけても
年間7.2万円のローン返済額の上昇ですが
それでも消費エネルギーの差は15万円もあります。
つまり400万余分にかけても
ローン返済額と消費エネルギー代の合計はほぼ同じになります。
家計から毎月出ていくお金は同じでなのに
住んでいる家の性能の差は天と地ほど違いが出てきます。
坪単価だけに、
家の価格だけに目を向ける時代は既に過ぎました。

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