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社長ブログケヤキの木の下で

2020年6月10日

寒い地域こそ、夏は高性能な家の恩恵が大きいけど…


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
いよいよ梅雨入りのようですが
下米田の家が着工しています。
建築業界では時に自分たちの仕事を
水商売と言うことがあります。
つまり、雨(水)が降ると工事がストップして工程が影響を受ける、
あるいは天気次第で雨が降ったら家の中の仕事、
降らなければ外の仕事になるからという言うわけです。
これからの時期、雨に降るなとは言わん、
せめて夜だけにしてくれと言うのがホンネであります。
6月に入ってから何度も30度を越えた東海地方。
体が慣れてませんから少し体を動かすだけで、
汗がどっと出てきますし、疲労感も残ります。
そんな中、飛騨地方で今年の冬に息子の家を造った従兄が、
冬に暖かいのは理解していた
夏も涼しいとは頭では理解していたけれど
この間の暑さで初めて涼しいのを実感したと言っていました。
飛騨地方なのでこちらからは行けませんし、
商売柄地元の業者で建てることは決まっていました。
断熱や気密、換気については設計段階からアドバイスしてましたが、
飛騨地方ではそんなことを理解している工務店がおらん…
誰に聞いてもそんな必要ないと言うばかりやと嘆いていました。
保守的な地域柄に加え
飛騨の匠と言う言葉があるように、
大工仕事や職人仕事に誇りを持った職人さんがまだまだ多くいます。
使う材料もヒノキなどの無垢材が普通。
そこに、断熱や気密、換気をいれて、
同時に飛騨の匠の技を出せと言うのですから時間がかかります。
ある意味、家道楽。
設計の相談を受けてから足掛け3年でようやく完成し、
冬の暖かさだけでなく夏の涼しさも体感できたと喜んでいました。
飛騨地方のように寒い地域でも
日中は30度を越えるのが普通になってきましたが、
夜間の気温はこちらほど上がるわけではありません。
高断熱な建物ですから
日中建物の表面が温められても夜間に冷やされることになりますから、
ひょっとしたら相当程度、
夏のエアコン使用頻度を少なくすることができるかもしれません。

岐阜県で言えば飛騨地方のように寒い地域こそ、
夏も冬も高性能な家の恩恵にあずかれるのです。
しかしそういう地域に限って、
そんなの要らんと思われているのは何とも残念な現実です。
従兄が高性能な家を建てようとしても
誰もかれも、
工務店や設計事務所までもが、
そんなの要らんと言ったと申しておりました。

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