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社長ブログケヤキの木の下で

2021年7月26日

屋根が…


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
連休最終日は上棟打合せ。
工事中の池田町の家でスイッチやコンセント、照明器具の位置など
住まい手の方と最終確認をしました。
図面上では決まってますが
普段図面を見慣れていない方には少し分かりにくく、
現地での最終確認はとても大切です。
電気の配線や、設備機器の配置、下地の必要か所等、
大工さんが壁のボードを張る前に確認しておく必要があります。
午後は城屋敷の家。
完了検査の前ですが
エアコンの効きを確認するため、
2階のエアコンをつけたままにしてあります。
日曜日で誰もいませんが
家の中はとても涼しい状態です。
上の写真は
キッチンからダイニング方向を写した写真です。
高台にありますから向かいのアパートの屋根が
目線とほぼ同じに写ってますが、
これが難敵です。
写真には写っていませんが
左側にももう一軒家があります。
もちろん方位は家の南側に位置していて、
建物自体は40度ほど西に振ってます。
問題はこの二つの家の屋根からの輻射熱です。
午後、2時を過ぎる頃から正面の屋根が光はじめます。
つまり、お日様を鏡で反射させこちらに向ける役割を
向かいの屋根がしていると言っていいでしょう。
サッシの外に何も遮蔽の無い状態で窓の前に立つと、
顔の表面で向かいの屋根からの輻射熱を感じるほどです。
この輻射熱は
家の中がエアコンで冷やされていても、
お構いなく侵入してきます。
冬、零度近くの気温でも
焚き木の周りに立てば暖かいのと同じです。
いくらエアコンで冷やしても輻射熱が入ってくれば暑いことになります。
南側の掃出しサッシ外に
コンクリートのように熱容量の大きなもので取付てしまうと、
庇を付けて直射日光は直接入ってこないようにしても
コンクリートからの輻射熱を防ぐには他の手法が求められます。
それと、日射は大きく二つに分けて考える必要があります。
一般の方がご存知の直射日光は直達日射、
もう一つ天空日射と言うのがあって
大気中の成分で散乱・反射した日射の事を言います。
これは天空の全方向から来るもので夏の曇った日などは
日射の半分以上を占めるものです。
つまり、日射遮蔽は軒や庇だけで考えればいいわけではなく、
直達日射と天空日射で考える必要があります。
今回の城屋敷の家
植栽を植えたり、簾を下げたり
様々な手法がありますが
高台にあって見晴らしはとてもいいので
それは確保したいわけです。
日射をコントロールしながら、いかに暮らし易い家にするか。
デザイン的な要素も含め設計難易度の高い住まいでした。
週末に見学会を開催しますが
まだ少し空きがあるようですので
ご興味のある方はお越しください。​​ご予約はこちらから。
Ua値ばかりに気を取られている場合ではありません。

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