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社長ブログケヤキの木の下で

2021年9月17日

30%

​​おはようございます、
紙太材木店の田原です。
予想外の台風進路。
暴風域は伴なっていませんが、
今シーズン2回目の台風養生になりそうです。
しかも、今日….
一昨日は新住協の総会。
10時頃から5時近くまでパソコンの前でしたから
さすがに疲れました。
通常の総会であればこの後は大懇親会で、
日本中のうるさい連中と議論しながら飲み明かすのが常ですが、
来年に期待というところでしょうか。
さて、
前回、お話しした床断熱の新たな手法。
簡単に言えば床の上にもう一度断熱材を置くだけ。
新住協の技術マニュアルには
床断熱の下側に断熱材を付加する手法なので、

その逆ということになります。
専用の金具を使って垂木とスノコ状の板で断熱材を支え、
既存の断熱材の下側に断熱材を付加する手法です。
金具は日本住環境が出してますが、
実はあまり広まっていないのが実情。
床の下に断熱材を付加しても
暖房エネルギーがそれほど削減できない。
つまり、壁やサッシ、換気といった部位の性能を上げたほうが、
遥かに削減できるわけで後回しになってる。
あるいは、それだけで十分と考えているからかもしれません。
上の全部をやって更にどこか削減に貢献できるところはと見て、
ようやく床となるわけです。
あるいはうちは基礎断熱だからというところもあるかもしれませんが、
基礎断熱、実は床が冷たい。
それを補う意味もあって床下エアコンなんですが、
エネルギーは当然床下も温めるわけですから
床断熱に比べ余分に必要となります。
じゃあ、床断熱?
下は床のサーモ写真


床を支える木材は91センチ角のマス目のように入っています。
緑色をしたところです。
黄色の部分は断熱材が入ってますが、
この緑色の部分は木材で
熱橋になってますから温度が低くなってます。
新住協の従来の床の断熱材の下に断熱材を付加する理由は、
この熱橋対策がメイン。

熱橋の木材は約10センチ角ですが
それが91センチのマス目を作って床全体にあるわけで、
その面積は床全体の30%に及びます。
1階の床の30%が断熱材の無い木の部分なんですから
そこに断熱材を取り付ければそれなりに効果はあります。
全体の暖房エネルギーの削減率は5%くらいですが、
体感する暖かさ効果は数字で示すことはできませんが大きなものがります。
特に床は素足や靴下だけで接するわけで、
ダイレクトに床表面の温度を感じることになります。
仲間内では評価の高い床上断熱。
広まっていくかどうかは
住まい手の意識次第のところもありますが、
壁の付加断熱が一昔前に比べれば相当程度一般的になっていますから、
増えていくかもしれません。
鎌田先生の基調講演の資料に断面図等もありますから、
興味のある方はトライしてみてください。
もちろん、既にUa値が0.3前後の家が前提です。

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