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社長ブログケヤキの木の下で

2021年11月8日

Ua値よりも分かり易い暖房費


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日は立冬、暦の上では冬…
冬はもうすぐそこですが、気温の予想は24度。
まだそれを気づかせないような小春日和な一日になりそうです。
さて、前回、4日に開かれた3省合同会議に
期待してるわけではないと書きましたが、
国交省がHeat20のG2だけでなくG3までも
性能表示制度の等級6と等級7に設定する案を出してきました。
決まったわけではありませんからどうなるかわかりません。
期待はせずに推移を見ていきますが
国の基準がどうであれ、信じるところを進むのみです。
方向としてはUa値が基準ということになりますが、
Ua値はあくまで外皮からの熱損失だけを表します。
Ua値をよくしようとすれば
窓を小さくするのが一番簡単な方法です。
壁から逃げていく熱(サッシに比べれば随分厚さがあります)と、
サッシのガラスや枠から逃げていく熱。
壁と窓を比べてみれば
同じ面積なら窓から逃げていく熱の方が多いわけです。
じゃあ、サッシを小さくしましょうとなりがちです。
窓を大きくすれば
Ua値は悪くなって、G2,G3にはなりませんとか
サッシが大きくなれば金額も上がりますとか
ガラス拭きも大変
割れたら修理代もかかります
Ua値がよくなれば家から逃げていく熱が少ないわけで
それだけ暖かいんですとか
こんなことを担当者から言われれば、そうだよね、となりがちです。
特に、あと一歩でG2とか
あと数値が0.1よくなるとG3とかのケースでは、
Ua値の誘惑がそっと近づいてきます。
これから冬を迎えるわけですが
暮らしい易さの一丁目一番地は暖かさ。
Ua値がいいんだから暖かいんでしょ?
確かに一つの指標ですが
忘れていけないのはお日様
年門用語で日射取得(にっしゃしゅとく)
お日様が室内に差し込む家は暖かいわけで
多くの方が経験しているはず。
お日様を利用すると暖房代はかかりません。
それを確認する
専門用語は二つあって一つは
暖房期平均日射熱取得率
簡単に言うと、暖房期、つまり冬に
家全体の日射の取得量を床面積で割ったもので
数値が大きいほど日射の熱が侵入しやすい住まい。
もう一つは自然温度差。
住まいを何も暖房していない時、
外の気温と室内の気温の差が何度あるかを示したもの。
暖房してないのに温度差があるのは
日射の熱と家電の待機電力、それにそこにいる人から出る熱があるから。
つまり
自然温度差が大きければ何もしなくても暖かい、
あるいは少し暖房するだけで暖かくなるということになります。
Ua値だけじゃ家の暖かさがわからないなら
どうすればいいか?
一番簡単な方法は
家中20度で暖房した時、
一冬で暖房代はいくらかかる家か?
これは日射熱取得率や自然温度差も関係してきますから、
細かな専門用語を覚える必要はありません。
HMのA社の家とB社の家
どちらが暖かく過ごせるか
Ua値で比較ではなく
暖房費で比較すれば簡単にわかります。
Ua値がどうであれ
これが暮らし易さに一番関係してきます。
Ua値に比例して、
暖房代が安くなるわけではありません。
そこのところを確認して
ちゃんと答えられる担当者の家なら大丈夫ですが、

やたらG2、G3、Ua値を振り回すようなら、
眉に唾をつけて聞く必要があります。

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