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社長ブログケヤキの木の下で

2023年5月31日

3週間は・・・


おはようございます、

紙太材木店の田原です。
今にも雨の降りそうな空模様ですが、
徐々に晴れていくようで助かります。
許容応力度計算。
通常は構造計算と言いますが
最近は上の言葉の方が、
一般のこれから住宅を建てられる方には
通りがいいようです。
許容応力度計算の耐震等級3は
まだ、それほど一般的ではありません。
耐震等級3でも仕様規定とか
品確法とかいろいろあります。
その中で許容応力度計算をすると、
普通の2階建て木造住宅でも
計算書はA4で200ページ以上になります。
長期優良住宅を取得しようとすると
確認申請が下りてから
審査機関に長期優良住宅の申請をし、
その計算が適切か審査されます。
OKが出ると
それを所轄の行政に提出して
初めて工事に着工できる状態になります。
そこで、頭が痛いのは
許容応力度計算をした
200ページ以上ある計算書を
審査機関が審査するのに
時間がかかるということ。
長期優良住宅を申請しなければ
確認が下りた段階で即着工できますが、
長期を申請する場合
審査機関がその審査をするのに
3週間ほどかかります。
そうなんです、3週間・・・
それから行政に提出。
大手のHM等では
型式認定を取得してますから
確認が下りればスルスルと着工。
地場の工務店は
丁寧にすればするほど、
時間がかかることになります。
この3週間と言う時間にも
目に見えない経費が発生しています。
丁寧にすればするほど
棟数を増やせば増やすほど、
目に見えない経費の合計は
膨らんでいきます。
構造計算なんてせずに
仕様規定で耐震等級3をとっても、
中身は違いますが
同じ等級3の評価になります。
それらの事がちゃんと計算できる経営者は
長期も構造計算も
見えない経費が掛かっているんだから
住まい手から申し出が無い限りしないというスタンス。
経営的にはそちらの判断が正解なのかもしれません。
ただ、50年、60年と言った長期的な視点で見た時
住まい手にとって
そのお子さんにとって
あるいは家の建っている地域にとって
もっと大きく日本社会全体で見た時
あるべき方向は言うまでもありません。
今のところどの道を選ぶかは
住まい手と経営者に任されていますが、
この先もずっとそうだとは限りません。
2025年4月から4号特例が変わります。
社会全体があるべき方向に
ゆっくりと進み始めています。
どんな家を建てるか
住まい手も経営者も
問われる時代の始まりです。

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