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社長ブログケヤキの木の下で

2013年9月11日

処置室で秋刀魚の歌が頭をめぐる

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日は貴重な経験をしました。
内視鏡カメラが私の食道をスルスルと通り抜け
胃に達しました。
目の前にあるモニターに写っているのは意外に綺麗でピンクな胃
その後の所見でもピロリ菌はいませんねと言われる胃です。
胃に入ると
胃の中をぐるぐると内視鏡が動きます。
私はベッドで横になって
涙と鼻水とよだれを出しながら
目の前のモニターに写るはずの何かを探しています。
素人ながら私の見立てに間違いはないはず、
でも、もしいなければ原因がわからない・・
とその時
あ、いたいたと早口に主治医が言いました。
画面には一瞬しか映らず慣れない私にははっきりわかりません。
でも私を押さえつけていた看護師(小学校の同級生)が
あぁ、よかったよかったと言い
周囲の緊張感も和らいだ雰囲気です。
画面はもう一度戻って
ゆっくりそれをクローズアップさせました。
痛みはその11時間前に始まりました。
目が覚めたのは夜中の3時
胃が痛くて目が覚めたのです。
7.8秒、胃がグゥーっと差し込まれるように痛み
スッと痛みが引きます
ものの10秒も経つとまた同じように痛みその繰り返しです。
こんな痛みは初めてで
経験したことがありませんし
痛みにも周期があります。
夕飯に何か悪いもの食べたかなぁなどと思いめぐらし見ると
サンマの刺身
これはひょっとして
アニサキスか?
今日は丹羽大工さんに離れの渡り廊下を作ってもらう工事の初日
同時に午前中は林田の代わりに建前の手伝い
午後はリフォームの現調一つと雨漏れ現場の確認・・・
丹羽さんの工事は事情を説明して任せ
上棟現場は必要な金物を預かっているので
どうしても春日井まで持って行かなければなりません。
朝一で春日井まで届ければ
8時半までに帰ってこれそうなので6時過ぎに出発
痛む胃を騙しながらなんとか大工さんにも説明して帰ってきました。
その他二つは事情を説明して延期してもらうことができました。
9時には木澤病院に家内に送ってもらいました。
トリアージされたのか
待つこともなく診察されましたが、
今日は内視鏡検査は午後からしか受けられないとのことで
1時までの3時間を救急の処置室で待つことになりました。
痛み止めの注射を打ちましたが
1時間後には痛みが戻って来て
以後は我慢・・
処置室で横になっていると
佐藤春夫の詩が頭をよぎります。
さんま、さんま
さんま苦いか塩つぱいか。
1時を過ぎても誰も呼びに来ません。
混んでるんだろうな、痛いなぁ、などと思っていると
ようやく1時半に内視鏡検査室が呼んでいるという知らせがきました。
その受付にいくとなんと同級生がいるではありませんか!
前からこの病院にいることは知っていたのですが
まさにこの場では地獄で仏
どうしたの?、
なんか変なもの食べたんでしょ!
アニサキスかもしれんよ!
図星です。
でも、変なもんじゃなくてサンマの刺身
はい、こっちに来て、
横になって
ズボンを緩めて
麻酔を口に含んで5分そのまま
飲んでもいいよ
ということで
冒頭のシーン
カメラで見ながら鉗子でつまみ上げて終了
取り出したアニサキスはまだ生きていて
くねくね動きます。
モニターで見たときは随分大きかったのですが
実物はボウフラかと思うほど小さいもの
これが胃壁に食いつくだけであの痛みかと思ったのですが
実際はアニサキスに食いつかれることによるアレルギー反応の痛さだとか
というわけで長い一日が終わりました。
今朝は全く普段通り
昨日のことがウソのようです。
アニサキス
刺身を食べて突然の腹痛、
痛みはピンポイントで周期がある
食べてから2~10時間で発症
刺身の好きな人は
よく噛んで食べる以外なさそうです。
PS
人の体内では7日ほどしか生きられないので
昔の人は1週間痛みに耐えていたようです。
体内に入ってしまうと有効な駆除薬はありません。

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